そのポケモンは…凍てつく寒さの中で生まれていた。
―ふたご島・フリーザーとの出会い―
セキチクシティに近い海岸から海へ乗り出し
て数十分。海の上をゆったり進みつつ、俺は
釣りをしていた。のどかでいいなぁ…俺はシャオ
に話し掛けた。
「のどかだなぁ…なぁ、シャオ。」
「うん。」
シャオは人の言葉を話す事ができる。だから話相手
がいない時は話相手になってもらう。向かうはグレン
タウン。ジム戦を済ませるついでに化石を復元させて
もらうのだ。それと…凛がくれた綺麗な琥珀。今まで
大事に持っていた。しかし凛は…
「それには、古代ポケモン・プテラが眠ってるらしいんだ。」
そう言っていた。もしかして本当なら凄い事だ。
プテラか…かっこよさそうだな。早くグレンタウンにつかないかな。
「…お、ひいてるひいてる。」
釣り上げたのはタッツー。可愛いな。こいつ進化
したら強そうだな。そう思ってボールを投げる。
あっさりとゲット。よしよし、図鑑もいい具合に
集まっているな。最近はポケモンゲットの方法も
板についてきたし。また進んでいく。ゆっくりと。
シャオに地図を見せたらすぐに理解して進んで
くれる。だから釣りをしていても平気なのだ。
その後も、コイキング・メノクラゲを釣り上げ、
ゲットした。そして、まだまだ時間があるので
俺はシャオの甲羅の上で昼寝を始める。
しばらくすると、シャオが起こしてくれた。
「ねぇ、マスター。ここ、グレンタウンじゃないよ。ふたご島。」
「ふたご島?…あぁ、フリーザーがいたと言われる所か。」
「うん。間違っちゃったのかな。」
「いや、いい。結局、ここも詳しいデータがないから
調べなきゃならない。だからいいんだ。」
そう言って、ふたご島へと上陸する。シャオを
戻して。さ、早く中を調べていかないと。
―ふたご島内
寒いな…この中は。氷タイプが出てきそうな感じ。さ、
調査がてら、ポケモンも捕まえようか。先に進んでいく
と、結構滑る滑る。氷が張ってるんだな。あ、コダックが
出てきた。あ、あそこにはゴルバットもいる。ゲットして
まえ。軽く攻撃を仕掛けてゲット。おぉ、あそこには
ゴルダックもいるじゃないか。進んでいくに連れ、ゲット
していないものはゲットしていく。それで、パウワウ・クラブ
をゲット。進んでいくと、大きな穴。そして近くに大きな
岩を見つけた。どんな風になってるんだろう?穴に自ら
落ちてみる。下を見ると…なんと流れの速い水が!
とっさにシャオを出す。上手く上に乗ったのはいいもの
の、別の部屋へと押し出されてしまった。そして、
頑張ってもう一回戻る。これって岩を落とせばいいん
だな。シャオの怪力を使って、別の部屋のもどんどん
落としていく。全ての岩を落とし終わった。そして、
最初に落とした所へ戻り、もっかい穴から下へと
落ちる。そして、そのまま流れに身を任せていく。
どうやら、最後の階へ落ちたようだ。そこには、一つ
の大きな岩でできた台座があり、何か光っていた。
登ってみると…
「あれは…フリーザー?」
光っていたのは、まだ小さなフリーザー。氷の巣から
生まれたようで、ここだけ温度が物凄く低い。汗が
凍ってしまいそうだ。まだ色は普通のより薄く、とても
弱々しい。ただ、神秘的な感じは凛に見せてもらった
時と同じだった。何ということだ。フリ―ザー・ファイアー
サンダーの三匹はもう、この世に存在しないと思って
いたのに。写真写真。サイレントモードにしてその瞬間
を捕らえる。凄い、これは世紀の大発見。フリーザー
はこのように人知れず生まれるんだ。しかし、どうやって
自分の体を構成するんだろう?氷の中から生まれる
なんて…まるで、不死鳥と同じような生まれ方じゃな
いか。灰の中から蘇る…何て不思議なことなんだろう。
それと同様に、氷の中から生まれてくるというのか?
じゃあ、サンダーはどうなる?何か強力な電磁波がない
と生まれる事はない。…ゲ、フリーザーが俺に気づいた
…しかし、攻撃を加えてくる気配はない。そっとしておい
たほうがいいだろう。俺はその場からゆっくり離れた。ただ、
ノートに「フリーザー発見。氷の中より生まれ出る事が判明。」
とだけ記入して…
そして俺は外に出た。そして、グレンタウンに行く道をマップで確認。
マサラタウンからいけるのか。
リザードンに乗ってマサラタウンへと向かう。
フリーザーは氷の中より生まれし者だ。
神秘的な事に遭遇してとても嬉しかった。
そして俺はまた旅に出た。
あの神秘的なフリーザーの姿を頭に焼き付けて…
本日ゲットしたポケモン








作者:フリーザーって、ホント、綺麗よねぇ…
手塚:あぁ…神秘的で…美しかった…!!
作者:うんうん。さぁ、今度はグレンタウンよ。