格闘タイプの達人


―四天王・格闘使いのシバ―


カンナとの試合を終え、次のステージへと向かう。今度
は格闘タイプの使い手・シバとの対戦だ。今回の対策
は、ファインと一緒に鍛えてきたフィオンでの試合。
ファインに刺激され、フィオンの能力も格段に上がって
いたのだ。同族だからという意味もあるだろうがな。中
に入ると、さっきと同じように扉が閉まり、ライトがついた。

「フォーカスの精鋭よ!よく来たな!」
「…」
「俺が使うタイプは格闘!行くぞ!イワーク!」
「フィオン!頼むぞ。」
「エフィッ!」

ファインも外に出て、一緒に応援。イワークは岩
タイプ。効く技はアイアンテールだな。相手も対策
を立てているかもしれない。だけど…精一杯攻撃するまでだ!

「岩石封じ!」
「かわしてサイコキネシス!」

すぐに攻撃、効く攻撃を仕掛けたりはしない。相手
の出方を窺いつつ、チャンスを見極める。あまり、
無様な姿をさせたくはないからな。いざとなれば、
まだ闘えるファインを出すし。こんな理想を掲げる
のもなんだが、エスパーは優雅な感じがする。現
にファイン・フィオンのイメージはそう。だから、美しく
なおかつ攻撃的で。フィオン・ファインの試合はそう
したい。ファインとじゃれあう事が多かったために、
動きは冷静に研ぎ澄まされる。軽く岩をかわして
サイコキネシスを放った。華麗に、優雅に。見惚れ
てしまうのも無理はない。だって、本当に可愛い
からなっ!(親ばか)イワークはもろに食らったらしく、
頭を振っている。

「アイアンテール!」

サイコキネシスを放った後も、イワークのそばから
離れていないフィオン。間髪いれずに攻撃を
仕掛ける。しなやかに飛び上がり、思い切り尻尾
をイワークに叩きつけた!よほど効いたのか、すぐ
にノックアウト。次に出てきたのもイワーク。面倒
臭いから、一発で終わらせる。三対目はエビワラー
だった。特に不利な技はなさそうだ。

「スカイアッパー!」
「避けてサイコウェーブ!」

スカイアッパー。下から来ると思い、フィオンは
上に飛び上がった。しかし…見事に技は決まり
フィオンはよろめきながらも体勢を直し、サイコ
ウェーブを放った。よし、ヒットした!効果は抜群
でエビワラーは混乱。とどめのサイコキネシスを指示。
エビワラーは戦闘不能になった。
いったん、フィオンを呼び寄せる。

「大丈夫か?フィオン。
 スカイアッパーをもろに
 食らったようだが…」
「エフィッ!フィー!」
「分かった。だが、無理をしてはいけないからな。
 俺の判断で危険と感じたらファインと交代だ。
 その点はいいな?フィオン。お前が心配なんだ。
 まるで、凛を見ているみたいでね…」

フィオンはよく頑張ってくれるのだが、無茶をする辺り、
凛によく似ているのだ。まだやれるとフィオン自身の
気持ちを受け、バトルは再開。今度はサワムラ―が
出てきた。厄介なのは伸びる足だな…どうにかして
足を伸ばせないようにするしかない。そうじゃないと、
サワムラ―のキックは易々とフィオンに当たるだろう。

「行け、サワムラ―!」
「フィオン。とにかく飛び回れ!」

とりあえず、周りを走り回らせる。あーあ、
無理なのに、足で追いかけてるよ。足が
こんがらがって、サワムラ―は前のめりにバッターン!と。

「サイコキネシス!」

倒れたまま起き上がれないサワムラ―はサイコ
キネシスをまともに食らい、戦闘不能になった。
フィオンは確実に力をつけている。俺の手持ち
の中で一番努力しているかもしれない。次に
出てきたのはカイリキー。ごっついなぁ、腕4本
あるし。だが、相手にとって不足なし!勝ってやる!

「クロスチョップ!」
「交わしてサイコウェーブ!」

クロスチョップって言ったって、腕が4本あるから、
ダブルクロスチョップだろうに。フィオンは持ち前の
素早さでカイリキーの腕をかいくぐり、サイコ
ウェーブを放った。カイリキーがよろめいた!今だ!

「とどめだ!最大パワーでサイコキネシス!!!」

フィオンの額の宝石が光り、いつもとは比べ物に
ならないほどの光がカイリキーを直撃した。
そのままカイリキーは戦闘不能になった。

「…負けた俺に何も言う資格は無い!次の部屋にいけ!」

ポケモンを薬で回復させて、俺は次の部屋に足を踏み入れた。



さ、次はカメックス、お前の出番だ。一発決めてやれ!




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作者:ごぉめん。俺ってば、平安
    かいてて進んで無かった。
手塚:しかし確実に吸収してるなら良し。
作者:いってよし?
手塚:違う!