越前。もうすぐお前の所へ行くぞ。
―四天王・ドラゴン使いのワタル―
最後の四天王。ドラゴン使いの
ワタルに挑戦するため、他のポケモンの
調子も全て整えておく。大体は清流を使うつもりなのだがな。
どうなるか分からない。ただ、勝つだけだ。
「ようこそ!チャレンジャー!名と出身地を!」
「フォーカス出身の国光だ!」
「やはり。灯の所からか。噂には聞いていたよ。
無駄に強いフォーカス出身の小僧がいるってね。」
「(カチン)俺は小僧ではない!!」
「そうむきになるなよ。さぁ、覚悟はいいかい?
俺の使うタイプはドラゴン。君は勝てるかな?」
「絶対に勝つと…あいつと約束した!勝つさ!」
「いい気合だね。ギャラドス!」
「行け、清流!!」
ギャラドスが最初の相手か…相手にとって不足なし!
「雨乞い!」
「(チャンス!)雷だ!」
雨乞い。それは必ず雷が当たるようになる。
多分、雨乞いをしておいてから、相手も雷か
何かをするつもりだったんだろう。仇になったな。
相手は水タイプの持ち主。効果は抜群だ!
「俺のギャラドスが…一発で…」
「よし。攻撃力を格段に上げておいて正解だったな。清流。」
「く…ハクリュ―!」
ハクリュ―か。特に危険はなさそうだ。
一気に畳み掛ける!
「竜の息吹!」
「竜の怒り!」
どちらの攻撃が先に当たるか。それでこの勝負は決まる。
…よし、俺の清流のほうが早かった!当たったぞ!
効果は抜群!相手はもろにダメージを受けた!
「は、速い!」
「続けて雷!」
まだまだ雨乞いの効果は残っている!
油断は禁物。一体いつ何処から攻撃が
来るかわからない。用心していないと、バトルには勝てない!
ハクリュ―もまともに攻撃を食らい戦闘不能に。
またハクリュ―が出てきた。今度は竜の怒り一発で戦闘不能となった。
攻撃力を、あげにあげまくっていたのだ。たとえ、一撃必殺の技じゃなくても
相手を倒せるようにと。俺は清流を中心的に攻撃力を上げた。
「行け!カイリュー!」
「カイリュー同士か…」
どうなっても構わないが、倒すだけだ!
「「破壊光線!!!」」
はぁ?技がだぶった!?おいおい、一体どうなるというんだ!
二匹とも破壊光線なんて、無茶すぎる!しかしもう遅い。
二匹とも、攻撃を溜めに入っている。成り行き任せか…
カッ!
眩い光が放たれた。大きさとしては清流が勝っているようだが…
バチィッ!
物凄い音と共に、その光線は衝突した。凄い風だ!
踏ん張っていないと、飛ばされてしまいそうだ!凄い!
何て威力。信じられない。アー、破壊光線覚えさせなきゃ
よかった。よく考えれば攻撃力が凄く高い清流が破壊光線なんて。
絶対に、人一人消滅してしまうって―の。
「一体どっちが…」
「どっちが立っているんだ!?」
立っていたのは…
「清流!」
「カ…カイリュー…」
俺の清流だった。少なからず当たっているはずだ。
しかし、相手のカイリューよりはダメージは少ない。
だが、相手のカイリューはもう戦闘不能状態。
ここまで威力があるとは…恐ろしいものだな。こいつは。
自分で育てたけれど、強くしすぎた。これもいけないなぁ。
もっと加減しなきゃ。
「これで最後…!プテラ!」
「俺はこのままで行く!」
「岩なだれ!」
「鋼の翼!」
相手は岩タイプも併用している。
この攻撃なら効くはずだ!
岩をも砕き、清流は突進していく。
そして、鋼の強度を持った翼がプテラを直撃した!
プテラはそのまま壁に激突してしまった。
少々大人気ないかもしれないがこれは勝負。
悪いと思いつつも…
「竜の息吹!」
最後の攻撃を仕掛ける。
すまない…プテラ…
プテラは戦闘不能になった。
「…君の勝ちだよ。強いんだね。」
「あの…プテラやカイリューは大丈夫ですか?」
「大丈夫そうだ。でも、敵に情けをかけるのはやめた方がいい。敵が増える。」
「増えても構わない。ただ…俺はポケモンが心配なだけだ。」
「自分のポケモンの攻撃でポケモンが死にやしないかと?」
「そういう事だ。今回は…加減をしなさ過ぎた。すまない。」
「いいよ。さぁ、先の部屋に行くといい。チャンピオンが待ってる。」
ワタルに見送られながら俺は次の部屋に行こうとした。
しかし、ポケモンを回復させねばと道具を使う。
そして、万全になったのを確認して、最後の部屋に入った。
「やっときたっすね。部長。」
「待たせたな。越前。」
「何処かのジムで苦戦でもしました?」
「苦戦なんかしてないさ。ただ、強く育てていただけさ。」
「なら、期待してもいいんすね?」
「どんな期待かは知らないが…いいぞ。」
「じゃ、早速バトル、しましょうか?」
「あぁ。チャンピオンを決める最後のバトルを。」
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作者:やっとチャンピオン戦です。
手塚:決着をつけよう。越前。
越前:もちろんっすよ。部長。