手塚です。今、ニビシティに到着しました。


―ニビシティ〜お月見山へ―


「やっとついたか…しかし、トキワの森で迷うとは思わなかったな…」
「ピカピカ?」

新たな相棒をゲットして最初のジムへと行こうと思った。
しかし…今、とんでもない事に気付いた。時計を見たら
今は6:30。入った時間は1時だったはず。俺はトキワの
森を5時間30分も彷徨い続けていたのだ。初めての場所
だが、こんなに長い間彷徨っていたなんて、正直自分
でもビックリだ。野宿するしかないか…?ポケモンセンター
に行こう。サトシ達は、町に泊まる時はポケモンセンター
に泊まっていたと言っていたし。ポケモンも回復させないと
いけないし。そう思ってポケモンセンターへ。

「こんばんわ。ポケモン回復ですか?」(ジョーイ)
「あ、はい。それと…ここは宿泊施設はありますか?」(手塚)
「えぇ。宿泊ですね。後で案内します、先に回復を。」(ジョーイ)
「お願いします。」(手塚)

ポケモンを預けてほっと一息。疲れたな…あんなに
長い間迷うなんて…そうだ。今のうちにここのジム
リーダーは何を使うか、見ておかないと。それによって
出すポケモンも違うからな。えーと、ジムリーダーの
名はタケシ、使うタイプは岩ポケモン…タケシ?会った
事があるような、無いような…まぁ、いいや。この先の
分も見ておこう。凛が書いてくれたガイドブックに目を
通していく。四つ目のジムの辺りまで読んだ頃だ。
何かが俺にタックルをかましてきた。

「いたっ!」
「ピッカ!」

回復を終えたピカチュウが飛びついてきたのだ。流石に
飛びつくのはやめてくれ。しかも不意打ちときたか。
ピカチュウはやはりボールに入ってくれないらしい。一回
ボールから皆をだすと、やっぱりちょっと眠くなってきたらしく
とろんとした目をしている。皆を改めてボールに戻し、
ボールホルダーに取り付けた。

「お預かりしたポケモンは皆、元気に
 なりましたよ。部屋に案内しますね。」(ジョーイ)

ジョーイさんについて部屋へ。大抵のポケモンセンター
には、宿泊施設以外に食堂もあるとか。場所によって
はプールとか。ロビーではトレーナーが交流を深める為
に皆で話していたり色々情報交換しているそうだ。部屋
で、どのポケモンを出すか考えていた時、サトシから連絡が入った。

「サトシ?どうした?」
"灯さんから!ロケット団が密かに動き出してるって。
 で、ポケモンを平気で奪っていく奴等だから、
 ムカついたら倒していいって。灯さんは、
 フォーカスに行って、色々情報収集してるから。
 連絡入れるなら、俺んとこに入れてくれよ。
 こっからフォーカスに経由して伝えるから。"
「…それは、俺にロケット団を潰せといっているのか?」
"…灯さんの言い方だったら、そうなるね。でも、
 何かあったら呼んでくれよ。力になる。"
「わかった。わざわざすまないな。」
"どうってことないさ。それじゃな。"

はぁ…結局、トラブルに巻き込まれるのか…


―翌日 今日はジム戦。出すポケモンはゼニガメ・
スタリアとフリア。ピカチュウ・フレイは不利だし。フリア
は、あまりバトルに使ってやれなかったからな。中に
入ったら、いきなり中が明るくライトで照らされた。

「ようこそ、チャレンジャー。俺の名はタケシ。
出身地と名前を言ってもらおうか。」

…この場合、出身地は何処だ?…とりあえず、
フォーカスといっておけば…いいのか?

「…フォーカス出身、手塚国光だ。」
「…フォーカスって事は、灯さんの知り合いかい?」
「…はぁ。知り合いって言ったら知り合いですけど…」
「そうか。さて、ジム戦を始めよう!手加減はしない。
 君はポケモン交代を許されているからね。使用ポケモンは2体だ。」

最初にタケシが出してきたのはイシツブテ。やはりタイプは岩。

「…いけっ!フリア!」

フリアのレベルは10。相手のレベルは11…よし、負けることはないか。

「イシツブテ!体当たり!」
「フリア!葉っぱカッター!!」

イシツブテが向かってくると同時に、
フリアの葉っぱカッターがクリーンヒット。

「続いてつるのむち!」

間髪いれずに攻撃。ただ叩くだけ
じゃなく、イシツブテの腕につるを巻きつかせた。

「叩きつけろ!!」

そのまま大きく振りかぶってフシギダネは
イシツブテをフィールドに叩きつけた。

「イシツブテ、戦闘不能、フシギダネの勝ち!」
「…流石、フォーカス出身者だ。灯さんの様に、
 最強のトレーナーが出た地区だけある…続けるぞ!いけ、イワーク!!」
「イワーク…でかいな…戻れ!フリア!いけっ!スタリア!」

フリアのレベルが一気に2上がった。しかし…この先、
フリアで持ちこたえられそうになかったから交代。

「イワーク!体当たり!」
「スタリア、あ…やめだ、やめ!避けろ!!」

図体でかいから、体当たりじゃなくて、
普通に突進と同じじゃないか!?
流石にスタリアも耐えられないぞ。
だけど、避けてばっかじゃ意味ないし、
決着つかないし…こうなったら…

「スタリア!飛び上がれ!!」

近くにあった大岩の上まで
登っていたスタリアは思いっきりジャンプした。

「何!?ゼニガメはあんなに高く飛び上がる事は出来ないはず…!」
「今だ!最大出力でみずでっぽう!!!」

その時見たのは室内に降る雨のようだった。
スタリアは上手い具合に天井の梁を持ち、
室内の中心から降り注ぐ水はイワークの全身を濡らした。

「イワーク、戦闘不能!ゼニガメの勝ち!よって勝者・フォーカスの国光!!」
「…勝った…」
「参ったな…こんなに強いとは。さぁ、勝利の証、グレーバッジだ。
 受け取ってくれ。それと、餞別にわざマシンをあげよう。
 ちなみに、わざマシンは一回きりの使い捨て、よく考えて使うんだ。」

わざマシンを、あらかじめバックの中に入っていた
ケースにつっ込み、軽く会釈をしてから外へでる。
ポケモンを回復させてから次の町へ向かう為、
お月見山へと向かう。その前に、町で情報収集。
特に有力な情報は得られなかったが、博物館で
古代ポケモンの化石などを見た。そして最近、
お月見山にピッピが出るという。月からの隕石が
落ちたかららしい。半信半疑で、でたら捕まえよう
などと思ってショップへ。道具を買い足して、
ニビシティを出る。そのときだった。

「くーにみつ。初めてのジム戦はどないでした?」
「…凛。何でここにいるんだ?」
「サトシから聞いただろ?母さんと一緒に、
 オレもこっちきてんの。後、道具とか渡しに。
 ある程度図鑑が集まっていたら、
 何か道具あげる。それによって変わるけど、
 とりあえず、これは図鑑に関係なし。
 ランニングシューズ。これはいたら、走るのも楽になるから。」
「…あぁ。ありがとう。」
「ボールあげるから。頑張ってね。」

そういって凛は俺にボールを手渡した。
その刹那、消えてしまった。フォーカスに
戻ったんだろう。そして俺は、ニビシティを後にした。




これから先、大きなトラブルに巻き込まれるで
あろう俺の旅。最早、修行など関係ない。
ただ、倒したい奴は倒す。捕まえたいポケモンは 捕まえる。これを貫き通してやる。
絶対、ロケット団なんかに負けてたまるか。


本日ゲットしたポケモン:なし。



ラインラインラインラインライン
作者:手塚、初のジム戦勝利おめっと。
手塚:…勝たなきゃ話が進まないだろう。
作者:勝たなくても、勝つための修行話、書けるもーん。
手塚:…この先どうなる事やら…
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