猫としての自覚の少ないドラの生活

ドラは平成2年2月2日に東京は阿佐ヶ谷の一番街、 いずみやさんちでうまれたオス猫。
生後40日後から一年程私と暮らし、その後私の両親の許へ里子に出されたドラ。
私の両親と猫としての自覚の少ないドラとの暮らしを書き綴ってみます。

私の実家に里子に出されれたドラはすぐに両親と仲良く暮らし始め ドラ専用の個室も与えられました。
ドラの一日その1(1992年夏〜1994年2月14日)
朝編
ドラの一日はまず自分の部屋から起きてきて居間に行き カーテンを少しだけ開けて外の様子を覗き、
外の空気が気持ちよさそうな朝は サッシ窓のカギをはずして窓を開けて顏を出し朝の新鮮な空気を吸いこんでみたりします。
時計が5時30分なったのを確認して両親の寝室へ行き、 おはようの挨拶をします。
ドラに起こされた両親が居間にやってきておかあさんは朝食の支度を、 おとうさんは朝刊を持ってきて新聞を広げると、
ドラも世間の事が気になるので おとうさんの膝にすわり一緒に朝刊を読み始めるのです。
ただし台所から削り節の袋を取り出す 音が聞こえるまでですが。
両親が食卓につく前にドラの御飯も用意してもらいます。 ドラの主食はサイエンスダイエッット成猫用です、
おかずはほんのひとつまみの 削り節と冷たいお水、ドラはこのメニューが大好き。
昼編
母はパートにも行き沢山の趣味も持っていて外出が多く、 父は悠々自適の隠居生活のうえ趣味は読書に習字に料理と殆ど家にいるので
日中ドラは父と二人で家の中で過ごす事が殆どです。

朝食後ドラはおとうさんの足下にお腹を向けてねっころがり 全身の毛を金属の櫛で丹念にといてもらいます。
背中、お腹、手足、長いしっぽそして顏を丁寧に丁寧に そして満足ゆくまで櫛を通してもらってから
最後の仕上げはドラが自分で全身くまなく整いあげて出来上がり。
そして、おとうさんの膝にのり眠りこけるのです。

ドラはおとうさんの趣味に付き合うのが大好きで 読書の時はおとうさんの膝の上に乗りおすわりをして一緒に本を読みます。
習字の時にはドラは半紙の横にしっかり腰を下ろし 前足は腰を下ろした後ろ足の前にきっちり揃え
背筋をピンと伸ばし長いシッポはきれいに前足の前に巻き付け 心を静かにしておとうさんの筆の動きを見つめます。
そしておとうさんが書き上げた書の出来が大変良い時にはドラは左手に 硯のなかの墨汁をつけて半紙の隅に手形を押します。
ついでに自分の白い鼻に一本横線をいたずら描きして おとうさんに顏を見せます。
おとうさんは大笑い、ドラは笑ってもらえて幸せです。

散歩その1ドラ生れて初めての外出
ずっと室内飼いだったドラは窓から見える表の世界が気になって仕方がありません。
ドラはおとうさんに外出のおねだりをしてみました。初めての外出です。
玄関の扉を開けてもらい恐る恐る外へ出てはみたものの、
床の上やタンスの上、押し入れの中の布団の上くらいしか歩いた事のない ドラにとっては
地面は痛いものらしく腰が引けてしまってまともに歩けないのです。
それでも表の広い世界の空気は気持ちが良いらしく、ゆっくりとゆっくりと 家の回りを散歩してきました。
次回の外出はもっと遠くへ行こうとドラは心に決めたようです。
好奇心もチョッピリ満たされ扉が開かれたままの玄関に帰ってきて今度は気持ち良く 昼寝をしていたところに
ドラにとっては思わぬ客が御挨拶にやって来ました。
生後40日目以来、一年と数カ月振りに出会う自分と同類の猫の出現です。
ドラは人との生活の中で自分が猫という自覚はもうすでに持ち合わせていないので
猫同士の挨拶なんか知らないドラは、たちまち相手の猫の逆鱗に触れてしまい フーーーッと威嚇される始末、
ドラは玄関から部屋の中の おとうさんのもとへ一目散に駆け込み一所懸命訴えたのです、唸るおかしな生き物が 玄関にいるよー。

ドラの散歩2おとうさんとの外出
ドラ一人で散歩に行くと時々他の猫達から声を掛けられますが
返事の仕方も義理もしきたりも猫の付き合いなんて全く知らないドラは イジメられてしまい、
たまに怪我もしてしまいます。 広い世界を知ったドラは毎日散歩がしたくてウズウズするのですが、
恐いヤツが外の世界にはいるので、ドラ一人の散歩には躊躇してしまいます。

そこでドラは一計を案じ、おとうさんに外出したいと玄関で訴えて
玄関の扉を開けてもらっても顏だけを玄関先へ覗かせるだけで外には行かず
尚もおとうさんへ訴え続けるのです。
ドラはおとうさんを誘って散歩に行く事を思い付いたのです。
ドラはおとうさんのそばにいれば、だいっきらいな猫達と出会っても 威嚇なんかされません。
それどころかイジメっこに逢った時には フーーーっと言ってみたりします。これでドラは百人力です。
でもドラはみんなに笑われています。「ドラちゃんはどこの猫より体が 大きいのに弱虫なんだよねー」と。

ドラはおとうさんとの散歩が大好き、御近所のおうちの場所も把握が出来る様になってからは
おとうさんから御近所の行き先を告げられると、 ドラはおとうさんの前を歩いて目的地へ向かいます。
おうちへの帰り道ではかくれんぼ、ドラは帰り道の所々の 物陰に隠れてはおとうさんに見つけてもらいながら家路につくのです。
おとうさんがオニばかりのかくれんぼでは面白くありませんので、
たまにおとうさんも物陰に身を潜めてはみるのですが、 ドラはたちどころにおとうさんを探しだして背後から声をかけるのです。
もう見つけたよって。

ドラの散歩3ひとりで
ドラは散歩にいつもいつもおとうさんが 付き合ってくれないのは残念だけど
どうしても外出したい時は勇気を出しておうちを出て行きます。
イジメっこにさえ出会わなければドラだけが知っている秘密の場所でひなたぼっこを したり、
お花を眺めたり、トンボを見つけたら追いかけてみたりします。
猫の気配を感じた時は全力疾走でおうちに帰ります。
他の猫にも会わず最高の気分を味わった日はお土産にスズメや小さなネズミを持って帰ります。
夜編
ドラは夕食が終わったら、おとうさんと一緒にお風呂に入っておとうさんが体を洗っているのを 眺めます。
たまにシャンプーもしてもらって湯舟にもつかります。
お風呂から上がったら台所に行っておかあさんを呼んで水道の蛇口から水をだしてもらいます。
ドラにとっては蛇口から流れてくる水が一番おいしい飲み物。
夜11時になるとドラはおとうさん、おかあさんにおやすみの挨拶をして
自分の部屋に行って一人で寝るのは少し寂しいけど我慢して眠りにつきます。

ドラの怪我、病気

これから色々続きます。

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