D-58ESの製作記事で、
「ローエンドは30Hzまでハイレベルで再生、BHとしては初の快挙だ。」
と、絶賛されました。
D−58ESが誕生したこのとき、初めて、BH派の夢が実現しました。
おそらく、95%を超えるソフトが、サブウーファーなしに、BHで堪能できるようになったのでしょう。
この快挙をもたらしたものは、
(1) FE208ES なるユニット
(2) D−58ES なるハコ
のいずれか、または、両方です。
フォステックスの取扱説明書を見ると、次の通りです。
最低共振周波数は、208SSの45Hzに対しESは40Hz。
周波数特性は、1k〜10kHzでは、ESの方がレベルが高く、
100〜1kHzでは、ほぼ同等、
30〜100Hzでは、SSの方がレベルが高い。
インピーダンス特性は、それぞれのfoで比較すると、ESが明らかに高い。
さて、肝心の、それぞれをハコに取付けたときの特性ですが、
「箱船」の船長”くずてつ”さんが、「
D−55ESを聴く」で、貴重な実験をして下さいました。
”くずてつ”さんは、D−55に、SSまたはES(Ver.1)を装着し、同一条件で、それぞれの周波数特性を測定され、次の評価をされています。
「1kHz以上で僅かに能率が低いように見えるが、ほとんど誤差の範囲か。
ハイは早めに落ちている。100Hz以下で3dB〜5dB程度レベルが高い。SSと比較すると、さらにフラットに近づいた感じである。」
確かに、全域をフラットに近づけたのは、FE208ESのポテンシャルです。
しかし、惜しいことに、いずれのケースも、32Hzのレベルは、40Hzより、5dB強程度、低いようです。
では、D−58ESで、30Hzまでフラットな特性をもたらしたのは、そのユニットに加えて、ハコの何処にあったのでしょうか。