| <2007年10月19日付> |
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○台湾の国連加盟マークが再び問題になっている。野球のボールに「UN for Taiwan」と書かれたマーク、あちこちで見掛けるようになったが、今度は郵便物にスタンプしているのである。自分の手紙にこのマークがスタンプされているのを知った台湾在住のアメリカ人が、怒ってマスコミに訴えたらしい。野党系のマスコミは喜んで批判を展開した。野党は民進党政権が提出している「台湾名義による国連加盟」に反対していて、「中華民国名義による国連復帰」の対案を出している。いずれも国連に入ることは主張しているが、相手の提案には反対している。このため民進党政権の「UN for Taiwan」が外国人に批判されると、大喜びだ。国民党としては国連に入ることは反対なのかと問いたくなる。こうしたことでは、「台湾名義による国連加盟」はそんなに悪いことなのかと錯覚してしまう人はいるだろう。外国人にとっては、台湾だろが中華民国だろうが、それほど重要でないことだろう。それなのに国内でこんなに意見が割れてしまうところが、今の台湾の悲しいところだ。 ○言論の自由に関してうるさいアメリカ人は、こんなスローガンを自分が出した手紙にスタンプされては、その主張に賛成するかしないに関わらず、まず怒るだろう。その良し悪しはともかくとして、こうしたスローガンのスタンプは台湾では以前も盛んに行われていたようである。これは私も覚えている。「共産党粉砕」「三民主義統一中国」「共産党の暴政をくつがえそう」「大陸の同胞が自由を勝ち取ることを支援しよう」などの政治宣伝のスタンプが、手紙に押されていた。17日の『自由時報』には、かつてのスタンプの写真が並べられていた。国民党に「UN for Taiwan」スタンプを批判する筋合いはないだろう、というのが正直なところだ。確かに今は国民党時代とは違って民主化したとはいうものの、民進党政権がやることだからだめというのであれば、見苦しい。この郵便物へのスタンプ、民進党政権になってからの2003年のSARS(重症急性呼吸器症候群)の時には、「みんなでSARSに勝とう」というスローガンが押された。選挙違反摘発の呼び掛けがスタンプされたこともあった。国連加盟のスタンプだけを問題にして言論の自由への侵害だと批判するのは、主張の一貫性に欠ける。 ○この「UN for Taiwan」マーク、台湾電力の電気料金の通知書にも印刷されていることは以前に書いたが、今度は「統一発票」(レシート)にも印刷するのだとか。しかし、世論が一致していないスローガンを「政策だ」と言い張って強引に広めようとする民進党政権も、感心できるものではない。 ○19日、これを書いていると台北では久しぶりに青空が広がってきた。気温も上がってきたようだ。それにしても長雨だった。ようやくすがすがしい秋の雰囲気だ。(早) |
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