| <2007年11月16日付> |
|
○例の「台湾名義の国連加盟」マーク、最近は統一発票(奨金付きレシート)にも付いているので驚いた。ボールの上に「UN for TAIWAN」と書かれたこのマーク、いろいろと論議を巻き起こしているが、海外への国際郵便物にスタンプとして押されていたのが、またまた騒動を起こした。このスタンプ、海外へということは中国へ送られる郵便物にも押されていたが、中国は最初のうち受取人に届けないなどの嫌がらせをしていた。その中国もついに切れたらしく、今週、このスタンプが押された郵便物は台湾に送り返すと宣言したのである。台湾側も初めからそうなることは分かってやっていたことである。 ○この騒ぎを見たある台湾人が「まったくくだらない」と言っているのを聞いた。まるで子供の喧嘩だというわけだ。ただここで面白いと思ったのは、中国がすぐに返送を決定しなかったことだ。台湾側の意図は分かっていることであり、中国にしてみれば「台湾独立」の宣伝なのだから、直ちに拒否すればいいものを、そうはしていない。台湾からの郵便物にこのマークが押されているのを知らなかったわけでもなかろう。しかし、スタンプが始まってから1カ月以上を経てからようやくの反応である。原則が確固としたものであれば、規則に基づいて直ちに対応すればいいはずだ。そうでないというのは、中国の台湾問題への対応は相当に人為的、恣意的だということを意味している。どこまでが中国の許容範囲なのか、確かにいろいろと説があるけれど、実際にやってみなければ分らないということで、台湾が挑発する余地があるわけだ。中国の官僚機構は対応を決めるのに時間と手間がかかるということなのだろうか。あるいは、じっくり様子を見ながら決めているということなのだろうか。 ○台湾郵政は中国側が受け取り拒否を宣言すると、これまでのようにすべての郵便物に押すのではなく、これからは希望者だけに押すことにすると言い出した。これも台湾側で用意されていた対応方法だろう。こうした駆け引きは、子供じみてはいるが、傍目には確かにおもしろい。ただ、それにしても中国に郵便を出して届けてもらえなかった人にとっては迷惑な話だ。 ○最近、良く分からないのが、対中国経済政策をめぐる民進党内での陳水扁総統と総統候補の謝長廷氏のやり取りだ。謝長廷氏は規制緩和を主張する持論を展開。これに対して陳水扁総統は、自分も試みたが実際にはできることではないと批判。挙句の果てに、「経済で選挙に勝てるわけではない」とまで言い出した。これは2人のパフォーマンスなのか、本当に仲が悪いのか、良く分からない。いずれの説もあるようだ。ただ、謝長廷氏が言っているように、それで毎日、新聞をにぎわしているのは間違いない。国民党総統候補の馬英九氏の出る幕は相変わらず少ない。しかも、このところ台湾では陳水扁総統の施政に対しては不満が大きいから、謝長廷氏の主張が陳水扁総統と違いうということが浮き彫りになっているのは、謝長廷氏には有利かもしれない。民進党政権が続けば今と何も変わらないという嫌悪感が、謝長廷氏なら違うかも、というところまで変わってくる可能性もある。それを狙っての2人の演技なのか。ただ、台湾政治の場合はこうした裏をかんぐっても、実際にはそうではないということがほとんどだ。もう少し含みを持たせて話をしてもいいのにと思うが、ストレートに物を言う人が多いのが台湾である。 ○ともかく今の台湾では、経済の話をしても、結局は政治の話になってしまう。この政治とは、つまりはこの国家とは何か、国家アイデンティティーをどこに求めるかといった問題である。つまるところ台湾独立か、中国統一かである。特に皆が関心を持っている対中国経済関係になると、経済原理よりも政治原理が強く働く。だとすると、確かに陳水扁総統が言うように、「経済で選挙に勝てるわけではない」というのは当たっているのかもしれない。 ○ここのところ、なかなか気持ちの良い天気が続いている。今朝、家を出る時は快晴。かなり気温も上がっている。ただ、明後日(18日)には気温が最低17度にまで下がるという予報が出ている。(早) |
このウエッブサイト(URL: http://www.iris.dti.ne.jp/~taitsu/)において公開されているドキュメント及びデータは、特に明示されている場合を除き、その著作権は通達翻譯出版有限公司にあります。無断複製、転送、配布、転載を禁じます。
Copyright(C) 通達翻訳出版有限公司『台湾通信』 <taitsu@ms17.hinet.net>