| <2008年06月13日付> |
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○両岸直行チャーター便の週末運航が決定した。12日に交流窓口団体である台湾・海峡交流基金会、中国・海峡両岸関係協会のトップ会談が行われて確定した。やっぱり朝貢外交である。台湾から行くばかりで、中国側はどっしり構えて今のところ動こうともしない。台湾からの使節を迎えるだけである。朝貢すれば、もらって来るお土産は、持って行くお土産より多いのだ。今回、台湾から持って行った土産は「1つの中国」承認、つまり「92年コンセンサス」である。その見返りとして中国からもらって来たのは「直行便」。「1つの中国」には実利がないが、「直行便」には大きな実利がある。 ○朝貢外交というのは、中国皇帝を中華世界の盟主として認め、自分の国を臣下とすることだ。それによって恭順を示せば、中国皇帝からは攻撃しないでもらえる。ただ臣下であっても形式的なものであり、自分の国の中ではもちろん「一国の主」として振舞うことができるから実害はないし、自国民に対する権威付けにもなる。また、中国との交易も認められる。かつて、皇帝時代の中国とその周辺で行われてきた外交の方式である。今回の馬英九政権の台湾の場合、この原理にピッタリ当てはまるようだ。それしか台湾が生き残る道はないのだろうか。中国皇帝に逆らって滅ぼされた周辺国は、歴史上にあまた存在している。 ○ところで、上海に住んでいる日本人の友人がさっそく、その直行便で台湾に来たいと言っている。目的は温泉だとか。こちらから上海に行くのも、ずっと気が楽になる。 ○今年になってから中国を襲う不吉な出来事。1月25日:大雪。3月14日:チベットでの動乱。5月12日:四川大地震。この日付の数字を足すと、すべて「8」となる。この組み合わせの日には何かが起こる、とまことしやかに中国人の間で言われている、とまことしやかにある講演会で中国人がしゃべったと友人が教えてくれた。中国は危ないということの根拠として語られていて、その落ちは7月1日。何と中国共産党建党記念日である。しかも四川大地震の起きた5月12日から数えて「88」日目は、北京オリンピック開催日の8月8日で、不吉が重なることになる。政権や王朝が変わる時には「天命」を示す兆候が起きるというのが伝統であるというのだ。 ○迷信を一切信じない私としては、「またか」とばかにして聞いていたが、とにかく台湾も含めて中国人はこの種の予言が好きだ。「8」は漢数字で「八」なので、本来は末広がりでおめでたい数字のはず。最近、漢の時代の本を読んでいたのだが、王朝が交代する時、必ずどこかの地方の井戸から古い(と見える)石碑のようなものが出てきて、そこには「○○の次は△△が天下を取る」ということを予言するような文言が書かれている。こうしたものは、「こじつけ」「偽造」「後世の作り話」のいずれかであるのは間違いないが、歴史学的には意味のないことではなく、この種の予言は人心に影響を与えるとともに、新王朝の権威付けになるわけだ。「8」の話も、変革を願う気持ちが広がっているからだろう。というより、そもそもそんな講演をした人自身が、変革を期待しているのは間違いない。 ○この種の数字を使った予言については、日付が西洋暦か旧暦かという論議がある。予言話を作るなら、中国に関する場合は旧暦で話を組み上げた方が、神秘性があって説得力があるのではというのが、私の勝手な考えである。西洋暦と旧暦では日付が違うのだから、「8」がどうのことのといっても、いや旧暦だといえば論議が成り立たなくなる。そういえば台湾に『一九九五閏八月』という予言小説があって、ベストセラーになったことがある。1995年旧暦閏8月に台湾海峡に戦争が起きるという内容だ。本が発行された当時は李登輝・元総統が中国との和解を進めていた時期で、台湾と中国の関係は良好だったため、大いに論議された。そして問題の1995年になると、李登輝・元総統の米コーネル大学訪問で台湾海峡は緊張し、有名な台湾海峡ミサイル危機が発生する。もちろん振り返ってみて戦争は起きなかったのだが、この本の予言のせいで海外へ移住した人もいたといわれていたのを思い出す。これも「8」だが、「閏8月」だから旧暦だ。先ほどの「8」の話、予言話としてはやや粗雑である。(早) |
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