| <2008年07月04日付> |
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○きょう(4日)は、台湾と中国との間の直行チャーター便の初就航である。あれだけの鳴り物入りで打ち出した政策だが、どうもこのところ影が薄くなっている。注目度が高くないし、ちまたの話題としてもあまり聞かない。チャーター便だからいろいろと制約があって、どの便も満杯というわけにはいかないようだ。中国人観光客の台湾訪問も、1日3000人という枠が一杯になるわけではなく、期待外れ感が強くなっているようだ。ある台湾の小型旅行代理店のオーナーは、中国からの観光客は取り扱わないという。というのも、もしツアーの参加者が台湾で逃亡した場合、1人に付き20万元の罰金を代理店が台湾の交通部観光局に支払わなければならない。最近も、桃園で3人がホテルから消えるという事件があった。リスクが高いから一般の旅行代理店はやりたがらないという。彼は、「多中国の観光客が解禁されても、台湾の観光業界がもうかることはない」と断言した。少なくともこの会社には、何のメリットもないようだ。 ○ある有名ホテルの幹部によると、中国人ツアーは受け入れないという。中国側の旅行代理店が値切ってくるので、コスト的に見合わないのだという。このホテルでは、これからも従来通り日本人客を中心にやっていきたいとの意向だ。中国からの観光客でもうかるのは一部の業者ということであれば、馬英九政権があれだけ急いで実現させた目玉政策だというのに、台湾経済の活性化の起爆剤にはほど遠いことになる。どのような結果になるのか。ともかく、きょうはそのふたが開けられる。 ○直行チャーター便、中国から観光客受け入れに合わせて、6月30日、台湾本島で台湾元と人民元の両替が解禁された。たまたま中国に駐在している友人が、台北に来ていたのだが、帰りがちょうどその30日。「早朝に桃園空港で両替しようとすると、人民元も直接替えられるとのこと。こりゃあ便利だな、と台湾元から人民元への両替をしました。飛行機に乗り、新聞を見ますと、金門・馬祖地区を除くと台湾地区では両替初日だったとか。朝6時で、その時間帯では桃園空港で唯一の両替窓口、しかも窓口では係員が私の人民元両替申し込みで、初めて人民元の札束の封緘を切っていましたから、ひょっとすると、台湾で初めて台湾元を人民元に両替した、という『名誉』は、私が頂いたのかも知れません」と、得意げにメールを送ってきた。 ○馬英九総統の周囲で、日本に対する不満が高まっているようだ。馬英九総統は選挙前に日本を訪問した際にも日本の政治家などに非常に丁寧に接したし、当選した後の取材でもアメリカより日本のメディアを優先した。しかし、日本は馬英九総統に対して批判的な程度を続けている。馬英九総統がこれほどまで日本を重視しているのに、なぜ日本はそんな仕打ちを返してくるのか。というのである。もちろん日本人や日本のメディアの馬英九総統に対するミスリードはある。しかし、馬英九政権側にも日本に自分たちを理解させられないという能力不足があるだろう。かつての国民党外交と同じように、押さえるべきポイントを外した官僚的な勘違いがあるような気がしてならない。日本側は、馬英九政権の中国人アイデンティティー、親中国姿勢などより、むしろこの種の日本に対する不満に注意した方が良いような気がする。以上は、馬英九総統のある外交ブレーンの話を小耳にしての感想。 ○「前の政権もひどかったけれど、今回もひどいようだね」。これは、古くからの知り合いのある財界OBのコメント。李登輝・元総統の世代の方である。現役で活躍されていたのが国民党時代だから、国民党、民進党、そして政権復帰した国民党の時代をずっと通して見てきた人だ。馬英九政権のどこがいけないのでしょうかと質問したところ、「独裁政権時代の意識が残っているようだ」とのご意見。禅問答のようで抽象的な表現だが、これからこの観点を使って観察してみることにしよう。民進党の世論調査で、馬英九総統に対する満足度が40%を割り込んでいる。(早) |
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