| <2008年08月22日付> |
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○先日、日本から台北に戻った時、台湾桃園国際空港で自転車の箱を山のように積み上げて運んでいるグループに出会った。台湾は自転車ブームだが、こうして海外から買って帰る人もいるのに驚いた。新品の自転車のようで、段ボール箱に入っていて、箱に自転車の絵が描かれている。台湾では自転車が品不足とも聞くが、海外から買ってなければ店はいらないわけではない。今の台湾では自転車はファッションとなっているから、海外から買ってきたことで自慢できるのだろうか。以前、台湾の観光ツアーが日本に行くと、日本で買った電気製品を空港のカートに山のように積み上げて運んでいる光景が不思議だったが、あれを思い出した。 ○それにしても、最近の自転車ブームで自転車が多くなったことで、ひやひやする場面も多くなった。歩道を歩いていて思わぬ方向から出てくる自転車にぶつかりそうになるのもそうだが、車道を走っている自転車は見ていられない。先日、左折しようとして車道の真ん中を走っている自転車を見掛けた。台湾ではバイクがよくやる走り方だが、さすがに自転車では危ない。 ○陳水扁・前総統のマネーロンダリング事件。そこまでやるとは、驚きである。ここのところ、台湾はこの話題で持ち切りとなっており、世界が注目している北京オリンピックは、台湾では吹っ飛んでしまった。台湾が中国に対して自慢できる民主主義も、こうして泥まみれになってしまった。こともあろうに同じ時期に台湾期待の野球が、オリンピックで何とこれまで負けたことのない中国に負けるという失態。台湾の野球ファンからは帰ってくるなと非難ごうごうである。台湾は踏んだりけったりである。ともかく、台湾は何かが大きく変わろうとしているようだ。さて陳水扁・前総統の事件をどう見るかはさまざまだろう。民進党が受けたショックは並大抵ではないが、とにかく蔡英文・民進党主席らが頭を下げて謝罪した。馬英九政権が景気低迷で支持率を低下させている中で、民進党に回復の兆しが見えていただけに、とんでもないどんでん返しである。 ○しかし、大統領の犯罪で思い出すのはなんといっても韓国である。この国の歴代の大統領は、ろくな目にあっていない。退任すると汚職で牢屋という人も多い。私の友人の韓国専門家でベテランジャーナリストである朱立熙さんは、こんな文章を書いている。送ってくれたので紹介してみたい。以下のような内容である。 ○連日来の台湾は、20年前の韓国に非常に似ている。大統領を退任したばかりの全斗煥夫妻は汚職・蓄財で国民に公開で謝罪した後、深山の寺にこもった。その後、国会が調査を行い、司法追訴を受け、全斗煥氏は重罪の判決を受け(政変と光州事件などの反乱、内乱罪を含めて)入獄した。しばらくすれば、私たちも入獄服刑する前総統を目にすることになるだろう。韓国人は20年前にすでに「民主の学費」を支払っている。台湾は今になってようやく、学費を払い始めたのである。私たちは「静かな革命」(※李登輝時代を指す)で喜んでいてはならない。それはあまりに安っぽい民主化であり、十分な学費を払わなかった民主である。それから私が思うに、台湾というこの「不正常な国家」「不正常な政治体制」「不正常に司法システム」などの要因のほかに、陳水扁夫妻というこの「不正常な夫婦」にめぐり合ってしまったため、政治資金の問題が今になって発生したのだ。基本的に呉淑珍氏(陳水扁・前総統夫人)は「病を持つ人」であり、生理的、心理的にいずれも病んでいる。だから「正常人」として彼女を見てはならない。私は、危機は短期間のものだと思う。長期的に見れば、台湾の民主政治の発展は、健康的であり、有益なものであろう。 ○韓国と台湾の歩みは似ているが、韓国で起こってこれまで台湾で起こっていなかったことが、ようやく台湾でも起きたわけである。残念だが起きるべきことだったのかもしれない。彼が呉淑珍氏のことを上記のように書くのは、実は彼が被害者であることも関係しているようだ。彼は陳水扁政権時代に政府系テレビ局の副総経理を務めたことがある。民進党の支持者であり、台湾人アイデンティティーの強い人だ。しかし在職中、陳水扁・前総統の家族から人事で圧力を受けた。親類の子女を就職させろという情実人事である。その要求を受け入れなかった彼は、そのテレビ局を去ることになった。陳水扁政権の問題を当事者として感じており、そうした陳水扁・前総統に協力する人たちを批判するようになっていた。今回の事件も、彼にとっては驚きではなかっただろう。 ○この事件、1週間になるが、最初は陳水扁・前総統への批判一辺倒だったが、ここ数日は擁護論が出ている。国民党の支持回復のための陰謀だ、犯罪を構成する資金かどうかも分からないのにすべてが悪いように言っている、といった論調である。そうそうすんなりと終わりそうにはない。(早) |
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