『台湾通信』編集後記

<2008年11月21日付>

○先週、東京に行ったが、到着した日の夜にテレビを見ていると、陳水扁・前総統の手錠姿が目に飛び込んできた。詳しい説明はなかったが、どうも私が台湾を離れると、いつも大きな出来事が発生する。それだけ台湾は激しく動いているということだろう。1週間ごとに次々に話題が入れ替わる。その前の週が中国から窓口団体「海峡両岸関係協会」の陳雲林・会長がやってきて大騒ぎだったが、それもずっと昔のことのようだ。そしてまた1週間を経て、陳水扁・前総統の話も影が薄くなっている。今週最大の話題は景気刺激策の「消費券」である。それも、第3四半期マイナス成長の衝撃にかき消されようとしている。

○ところで、国民に無駄遣いを求める消費券。有効期間限定で消費してもらおうという企画だ。日本でも定額給付金という同じようなアイデアが出されている。東京滞在中にたまたま話題になっていたので見ていると、評判が極めて悪い。支給のための事務負担で地方自治体が反発。本人確認をどうするだの、詐欺の懸念があるなど悪い面が強調され、ぼろくその批判である。ところが台湾では、同じような景気刺激策なのに、ほとんど批判の声を聞かない。金額が少ないとか、登録していない屋台では使えないので業者から文句が出るといった程度。野党の民進党も批判しているが、こちらは弱者だけを対象にもっと高い金額を出すと主張している。偽券が出回る心配はされているが、それが政策批判にはつながらない。日本では1万2000円、台湾では3600元と、額もほぼ似たようなもの。どうしてこうも反応が違うのだろうか。日本のように先に文句を言う人たちと、台湾のように最初は細かいことは言わずに後で問題が起きてから文句を言う人たち。性格の違いなのだろうか。

○先週土曜日に台湾に帰ってみると、飛行機を降りた途端にものすごい湿気を感じた。さすがに台湾である。しかしその後は気温が下がって寒くなった。東京で昼間は上着を着ると暑いくらいの陽気だったので調子が狂ってしまう。ということで私も冬のコートを着て出勤したが、少し歩くと汗ばんでしまう。暑くなったり寒くなったり、微妙な季節である。半そでの人たちとマフラーを巻いているような人が混在している。

○新光三越百貨天母店の地下食品売場で、アニバーサリーセールの一環としてきょう(21日)から「日本の秋・味覚祭」が開催されている。日本の農水省の企画である。果物や野菜などの生鮮食品や加工食品がそろえてある。期間は30日までの10日。日本の食材を使った料理教室や航空チケットが当たる抽選もあるので、ぜひご参観を。(早)



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