「あなたのお父さんとは生前お友達でした」
なんつって葬式まわりをするところまで落ちてしまった弁護士フランク・ギャルビンが、とうの昔にすりきれさせていたはずの正義感を取り戻しつつ裁判を闘う。
病院の不手際で植物人間にされてしまった女性に対する賠償金請求で、初めは楽勝と思われたが、しかしギャルビンが和解を蹴って裁判に持ち込んだとたんに敗色濃厚になっていく。
なにせ被告側には老練な著名弁護士がついていて裏ワザ使いまくりだし、判事はめちゃめちゃヤなやつであからさまに被告に肩入れするのである。
こんなんで裁判に勝てるのか? ギャルビンの明日はどっちだ?
裁判ものや法廷ものというと被告側と原告側による丁々発止のやりとりを期待してしまうが、この映画では話はテンポよくというよりはむしろ丁寧に展開していく。
しかし間を効果的に使って主人公の心理をおっかけさせてくれるので、全く退屈しない。
もちろん裁判の経過はスリリング。
そして、ポール・ニューマンがひたすら渋い。
電話が鳴り続けるラストシーンはいつまでも忘れがたい。
2、3回観たけど毎回面白いなぁ。
今 Microsoft Cinemania 97 を見たら、傍聴席にブルース・ウィリスがいると書いてある。 全然気づかんかった。
1997-06-29