宇宙世紀0087、地球連邦政府のエリート組織ティターンズに所属するジェリド中尉をぶん殴った少年カミーユがわずか数日のうちに反地球連邦政府組織エウーゴの中核パイロットになってやたらと活躍する話。
それほど人気を博さなかったテレビアニメ「機動戦士Ζガンダム」の劇場版三部作の第一作。
あの無駄に解りにくい「Ζガンダム」をうまく整理したものだとは思ったが、いくらなんでも時間の経過を圧縮しすぎなのではなかろうか。せめて冒頭部分ではもう少し丁寧に説明しないと、オリジナルを観ていない観客には訳が分からないまま話が進んでいくのではないかと思う(もっとも、オリジナルの不親切さもこんなものだが)。
テレビシリーズを知っている観客なら、変更された部分も含めて楽しめると思う。というか、僕には面白かった。
それにしても、封切り翌日の日曜日とはいえ映画館が満員になるとはね。「SEED」あたりと勘違いして観に来た人達もいたのではないかと思うほど。念のために書いておくと、この映画に出てくるガンダムはmk IIだけで、ストライクガンダムだのインパルスガンダムだのといった「××ガンダム」は一切登場しない。それどころか、タイトルに名前が入っている主役機のΖ(ゼータ)ガンダムすら出てこない。恐らくΖ登場は第二部の後半だろう。
20年前のテレビアニメは当時のスタッフやキャストにとってもいろいろ悔いの残る作品だったらしく、本作は単なるダイジェスト版ではなく「新訳」と銘打ってあれこれいじったものとのこと。あの陰鬱なラストも変更されるそうだ。観客の一人としても楽しみである。
2005-05-31