The album

 
Heartbreaker
Corner of my eye
Watcha gonna do about it
Piano player
Make yourself at home
Golden mile
Bright shiny day
Clear blue sky
Keepin' up de fences
 
 
Pye Hastings (Gtr,Vo) , Richard Coughlan (Drs) , Geofrey Richardson (Viola,Gtr,Flute) , Dek Messekar(Bass,Vo) , Dave Sinclair(Keys)
現在国内盤CDは廃盤 原盤LP : Kingdom KVL 9003

キャラヴァンの10作目は前作発表から2年半のブランクを置いて発表された。またもやメンバーに移動があり、ヤン・シェルハースが脱退、何とデイヴ・シンクレアが再々加入している。レーベルは長年キャラヴァンのマネージャーを務めたテリー・キングが設立したキングダムである。

ここで聴ける楽曲は完全にポップスと言って良い。初期の彼らのプログレッシヴな音が好きな人には少し辛いかもしれない曲がそろっている。だが見方を変えれば悪いアルバムではない。それどころか、同時期に売れていたポップ・バンドよりも完成度の高い音楽と言って良いと思う。理由は何と言っても彼らの楽曲の良さにある。

オープニングの「ハートブレーカー」を聴いてみよう。覚えやすいメロディといい安定した演奏といい、よくまとめられた佳曲だ。シングルカットされたのもうなずけるものがある。他の曲も粒がそろっているが、個人的にはやはりパイの繊細なヴォーカルが聴ける曲がいい。アナログではB面の2曲目に当たるバラード「ブライト・シャイニー・デイ」もいいし、アップ・テンポの曲ではラストの「キーピン・アップ・ドゥ・フェンセズ」もいい。シャープなギター・ソロがかっこいいぞ。

パイ以外のメンバーではキャメルを経て再び出戻ったデイヴ・シンクレアが随所でセンスの良いキーボードを聞かせてくれる。ちなみに本作にはデイヴが自身のソロ・アルバム用に用意した曲が数曲含まれているが、それはそれでまた別の機会に語ろう。ジョフリーも相変わらず活躍しており、ヴィオラのみならずギター、フルート、ヴォーカルとマルチ・プレイヤーぶりを発揮、さらには自作曲を2曲提供している。そのうちの1曲「クリアー・ブルー・スカイ」はキャラヴァン初のレゲエ・ナンバーである。サビのメロディが泣き入ってていかにもイギリスだよなあ。

そういうわけで、たしかに本作は目立たないが、彼らのファンならば一聴の価値はある作品である。

しかしそれにしてもこのジャケットはないよなあ。別ページにまとめて紹介するが、ジャケ違いのドイツ盤にしてもバンドのロゴ主体のイラストが描かれてるだけだし、さらにはせっかくのシングル「ハートブレーカー」も黒字に黄色い文字だけと来たもんだ。このシングルのB面はアルバム未収だが、これまた別ページで紹介するベスト盤には収録されている。

Back to "1976〜1982"

Go to next page