If I could do it all over again, I'd do it all over you

If I could do it all over again , I'd do it all over you
And I wish I were stoned / Don't worry
As I feel I die
With an ear to the ground you can make it / Martinian / Only cox / RepriseHello hello
Asforteri25
Can't be long now / Francoise / For Rchard / Warlock
Limits
 
Pye Hastings (Gtr,Vo) , Richard Coughlan (Drs) , Richrad Sinclair (Bass,Vo) , Dave Sinclair (Keys) , Jimmy Hastings (Sax , Flute)
国内盤CD UICY-9065、輸入盤CD Decca 8829682 原盤LP : Decca SKL 5052 

1970年に発表されたセカンドアルバム。色々あってレーベルはヴァーヴからデッカに移っている。ファーストアルバムが大して売れなかったのに、後釜のレコード会社がすぐ見つかったというのはやはりラッキーである。もっとも当時のイギリスには他人と違うことさえやっていれば多少カスなバンドでもデビューできる風潮があったから、十分なオリジナリティのあった彼らが再デビューできたのは当然とも言える。

さて本作の内容であるが、はっきり言って名盤だと思う。それも聴けば聴くほど味の出る、いわゆるスルメのような名盤という奴だ。強烈にプログレッシヴな演奏にほのぼのとしたメロディが絡む感じは、比較すべきバンドが思い当たらない個性的なものである。これをプログレと言わずしてなんと言えばよいのだろうか。

オープニングのタイトル曲はこの時期のキャラヴァンの魅力を3分間に凝縮したような曲だ。すぐに口ずさめるポップなメロディ、乗りの良いシャープなリズム、独特の音色でうねるようなソロを取るデイヴのオルガン。しかもリズムは4分の7拍子だ。あまりに自然なメロディなので一聴しただけでは奇数拍子と気づかないほどである。この曲はシングルになり彼らにとって初のチャート・インを果たした(という話である。何位まで上昇したのかは実は不明)。ちなみにこの曲の邦題は「手後れの愛」だ。おいおい・・・。

このアルバムにはもう一曲忘れてはならない曲が含まれている。今でも彼らのライヴで必ず演奏される「フォー・リチャード」である。タイトル曲のポップな感じについて行けない硬派なプログレファン(頭が硬いだけかも)にもこの曲はおすすめだ。パイ・ヘイスティングスの内省的なヴォーカル、躍動感あふれるリズム隊、デイヴ・シンクレアの強力なオルガン、サックスとフルートで大活躍するジミー・ヘイスティングス、とにかく全てが魅力的である。ただ一つこの曲で気になるのはパイ・ヘイスティングスの影が少し薄いことだ。どちらかというと、パイはミュージシャンとしてはギタリストよりヴォーカリストというタイプだと思う。ギターで長いソロを弾くよりも繊細な歌声を聞かせるほうが得意なのだ。それゆえにキャラヴァンの音楽が各楽器のソロ・パートを急激に拡大し始めた時、パイはグループの中で浮きぎみになってしまったのではなかろうか。その感は「フォー・リチャード」の方法論を発展させて製作された次作「グレイとピンクの地」でさらに強まる。

あと一曲言わせてもらえば、アルバムのラストを飾る「リミッツ」がいい。ボサノヴァっぽいリズムに乗り、感傷的なメロディが繰り返され、フルート・ソロを交えながらフェイド・アウトしていく。この曲を聴いていると何だか淋しくなるのだが、それがまたいいのである。

 

Back to "1967〜1972"
Go to next page