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In the land of grey and pink
Golf girl Winter wine Love to love you (And tonight pigs will fly) In the land of grey and pink Nine feet underground
Nigel blows a tune / Love's a friend / Make it 76 / Dance of the seven paper hankies / Hold grandad by the nose / Honest I did! / Disassociation / 100% proof
前作の方法論を発展させて制作された初期の代表作であり、カンタベリー系ロックを代表する屈指の名盤である。まだキャラヴァンを聴いたことがないという人は本作か「夜ごとに太る女のために」から聴くのが良いだろう。
アナログ・ディスクではA面に小曲が4曲、B面には組曲一曲が収録されている。オープニングを飾る「ゴルフ・ガール」はとてもポップな曲で、透明感に溢れたリチャード・シンクレアのヴォーカルが魅力的だ。この曲では珍しくデイヴ・シンクレアが弾くメロトロンが聴ける。続く2曲目、「ウインター・ワイン」はA面のハイライトとも言える名曲。アコースティック・ギターのアルペジオで始まり、リチャード・シンクレアが美しい声で神秘的な歌詞を歌う。間奏ではデイヴ・シンクレアがシャープなリズムに乗って自由奔放なソロをとる・・・夢を見させてくれるような素敵な曲だ。
あまり話題にならないのだが、デイヴのオルガンの音色はかなり個性的なものだ。たとえば同時期のカンタベリー系ミュージシャンでマイク・ラトリッジやデイヴ・スチュワートも攻撃的な歪んだ音色のオルガンを弾いていたが、彼らに比べるとデイヴのオルガンの音からは暖かみが感じられるのである。ワウワウを多用したりして結構派手なことをやっているのに、何故か不思議と暖かいのである。音を作っている本人の性格なのだろうか、という気もする。
A面3曲目の「ラヴ・トゥ・ラヴ・ユー」はシングルにもなった曲で、キャラヴァンお得意の4分の7拍子ポップスである。ここでようやくパイ・ヘイスティングスの声が聴ける。パイは前作のほとんどの曲でリード・ヴォーカルをとっていたが、何故か本作では2曲しか歌っていない(作曲面で他の曲にタッチしていなかったのか?)。続く4曲目のタイトル曲は再びリチャードが歌う。牧歌的なメロディとファンタジックな歌詞がいかにもイギリス的な佳曲である。
B面の「9フィートのアンダーグラウンド」はそれまでのキャラヴァンの集大成とも言える23分の大作。メイン・コンポーザーはデイヴ・シンクレアで、タイトルの由来はこの曲を作曲した場所が地下9フィートの部屋の中だったからだそうだ。出来上がった曲はどうかというと、これはもう文句なしに素晴らしい。美しいメロディが溢れんばかりに詰め込まれている。ジミー・ヘイスティングスのフルート、サックスも活躍しているが演奏の中心はやはりデイヴである。よくぞこれだけ良いメロディを弾きまくったものだと感心してしまう。シャープで躍動的なリズムを叩き出すリチャード・クーランのドラムも素晴らしい。歌は2パートに分かれており、前半はパイ・ヘイスティングス、後半はリチャード・シンクレアが歌っている。ここで聴けるパイのヴォーカルも良いが、やはりハイライトはリチャードの歌う「分離」だ。この曲の美しさはいったい何なのだろう。僕はこれを初めて聴いた時、感動のあまり何も言えなくなってしまった。なお一時期本作のイントロが数小説カットされたヴァージョンが収録されたCDが出回ったことがあるが、現在出回っている“Canterbury tales”および“Where but for Caravan Would I”という2種類のベスト盤CDや2001年発売のリマスター盤では元のヴァージョンを収録、問題を解決している。旧企画盤を聴いていて何か不思議を感じている人は要チェックです。
そういうわけで本作は文句なしの名盤である。ただ、このアルバムを聴いた人が、彼らの音楽を「ジャズ・ロック」と思ったとしたらそれはちょっと違う気がする。何度も言うが、彼らの魅力はやはりメロディの良さにあり、インプロヴィゼーションは表現手段の一つに過ぎなかっただろうから。あなたはそう思いませんか。
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