どうして似たような夢を見たのだろうか。
嬉々として「オトメなジョー」を語るフランソワーズは放っておいて(しかし表面上は熱心に聞いている風で)
ジョーは考えた。
15歳くらいの自分たちとパリ。
どうやら時系列は同じようだった。が、状況は異なるふたつの話のようである。
どちらもデートというのは共通していたけれど。
いったい、どうして。
思いが共鳴した結果なのか、ただの偶然なのか。
あるいは誰か第三者が介入しているのか。
第三者。
こんなことをするのは・・・イワン?
「んもう、ジョーったら聞いてるの!?」
「聞いてるよ」
ジョーを疑わしそうに見つめたあと、フランソワーズは彼の胸に乗り出した。
「なんだよ、重いだろ」
「んふふ。いいのいいの。いい夢見たんだもの」
「・・・それと僕を襲うのといったいどんな関係が」
「わかったのよ。私って、夢でも現実でもオトメなジョーが大好きなんだなぁって」
・・・オトメって。
「僕はオトメじゃないよ。変なこと言うなよ」
「あら、そうかしら?泣き虫さん」
「・・・うるさいな」
「いいじゃない。だって」
泣き虫なところも好きなんだもの。
ジョーは小さく唸るとフランソワーズを抱き締めた。
誰が見せた何のための共通した夢でもいい。
もしも過去に出会っていても・・・きっと今と変わらない未来に続いているはずだから。
イラストはみなっち様宅のサイトお誕生日フリーイラストでした♪
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