それが予知夢だったことがわかったのは、それから一週間経ってからだった。
僕は夢の中身なんて覚えていなかったけれど、ともかくフランソワーズを守ることばかり気を付けていた。
フランソワーズが言うには僕は寝言で「危ない」と叫んでいたようだから。
・・・ねぇ、フランソワーズ。
繰り返しそこばかり夢に見たのは何故なんだろうね?
君を守り切れない未来が待っているから、逆行性に僕の願望が見せたのだろうか。
僕は、静かに横たわるフランソワーズの髪をそっと撫でた。
フランソワーズはまだ目を開けない。