こちらはオトナ部屋です!!
御注意ください!
「・・・恥ずかしいわ。本当に、みんなこんな風にしているの・・・?」 私は、どんどん服を脱がされてゆくのが恥ずかしくて、ずっと目を逸らせたままだった。 「・・・大丈夫だよ。僕だって恥ずかしいんだから」 ジョーの声に、私は思わず彼の顔を見つめていた。 「ジョーも恥ずかしいの?」 ジョーの顔が赤い。 「ジョーにも怖いものがあったのね」 そう言った途端。 そのまま肩を押され、私は仰向けに倒されていた。 「ジョー?」 それから先は、何がどうなったのか――私はただ、ジョーについていくので精一杯だった。 *** 怖くない。 私だって子供じゃないわ。 知識としてちゃんと知っているし、それに――いつかは彼とそういう日を迎えるであろう事も考えていなかったわけじゃない。 「――イヤ?」 私は思い切り首を横に振った。 「やめるなら今のうちだよ?」 確認するかのようにジョーが言う。 「やめる、って・・・」 そんな事、そもそも心配なんてしていなかった。 「我慢してるなら、そう言ってくれ。無理強いする気はないからね」 何とか笑ってみる。ちゃんと笑顔が作れただろうか? 「フランソワーズ。君こそ・・・僕を嫌いになるかもしれないよ」 びっくりした。 「――ならないわ。絶対」 *** それで、どうだったのか・・・というと。 確かにジョーは、見知らぬ人のようだった。 触れる手が熱くて、身体も熱くて、瞳が真剣で――少しだけ、怖くなった。 「フランソワーズ・・・」 囁く声は、やっぱりジョーだった。 私は、彼の腕を握り締めていることしかできなかったけれど、ジョーはそれでいいと言ってくれた。 *** 「――フランソワーズ?」 髪を撫でるジョーの手が止まった。 「まだ――痛い?」 こっくり頷く。 「――怖かった?」 首を横に振る。 「そう・・・」 そうしてジョーは、再び私を抱き締めた。 「――ねえ、ジョー」 私の言葉に、ぎょっとしたようにジョーは私をまじまじと見つめた。 「――そんなコト、訊いちゃダメだよ」 こつんとおでことおでこをくっつけるジョー。 「そんな事を訊いたらね、」 訊いたら? 「――もう一回、したくなるから」 ・・・そういうものなのだろうか? 「――平気よ。ジョーだったら、私・・・」 それは確かにそうだったので、私は素直に頷いた。 「無理、しなくていいんだ」 そうして額にくちづけされる。 「そのくらいは――僕だって我慢できる」 我慢? 「我慢しちゃ駄目って、さっき言ってたのはジョーよ?」 ジョーは小さく息をつくと、ぎゅうっと私を抱き締め直した。 「さっきのは意味が違う」 そういうものなのだろうか? 私はジョーの言っていることの半分もわからなかったけれど、だけど。 ジョーの心臓の音を聞いているうちに、だんだん眠くなってきた。 ――アイシテイルヨ、フランソワーズ――
2009/5/16up
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「え。う、うん。そうだけど」
「そうなの?」
「ウン。・・・お互いに裸なんだから、恥ずかしいのは・・・一緒だよ」
ジョーも既に上半身は何も着ていない。
私の肩にかけた手が少し震えていた。
「そうだよ。――恥ずかしいというより、怖いけどね」
「・・・怖い、の?」
「そう・・・」
私はその頬におそるおそる指先で触れた。
ジョーが逃げないのがわかると、てのひらで。
「・・・ゴメン。だけど、優しくするのはもう限界っ・・・」
ただ。
イヤなわけじゃない。
だって、いつかこういう日がくるのなら、相手はジョーがいいなって思っていたから。
ただ、知識としてわかっているのと、実際にしてみるのとでは全然違っていて。
その、ひとつひとつが初めての感触だった。
「――大丈夫。やめたから、って嫌いになったりなんてしないよ」
「そんな・・・こと」
「ええ。・・・大丈夫よ」
すると、目の前のジョーもぎこちない笑みを浮かべた。
だって、天地がひっくり返ったって、そんな事はおこらないのだから。
私の知らない、ジョー。
このまま、私が見た事も無いジョーになってしまうのかと思って。
でも。
何をしていても、何がどうなっても――やっぱり、ジョーはジョーなのだ。私の大好きな。
だから・・・
思わず彼を見つめると、心配そうな顔で覗き込まれた。
ジョーの鼓動が伝わってくる。
こんなに近くで聞くことが、何故だか凄く嬉しくて、私はジョーの胸に頬を寄せた。
「ウン?」
「あの・・・、気持ち良かった?」
「えっ!?」
私、何か変なことを言ったかしら。
だって、こういう時・・・男の人は気持ちよくなる、って何かの本に書いてあったから。
だから。
「ダメ。まだ痛いんだろう?」
「さっき、って・・・」
「意味?」
「いい。すぐにはわからなくて。――まだ、最初なんだから」
こうして大事そうに抱き締められているのは、凄く――心強かった。
だから、うとうとしている私の耳に聞こえてきたのは、あるいは夢だったのかもしれない。