こちらはオトナ部屋です!!
御注意ください!
でも――違うわ。 ただ口が固いだけ。 言わないだけ。
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いつものように深いキスを交わした後の、あなたの瞳。 「ン・・・なに?」 甘い声が耳元で囁く。 「んん・・・何でもない」 あなたの瞳が好き。 「何でもない」 もう一度言って、あなたの胸に顔を埋める。 こういうキスをするのは初めてじゃない。 「――フランソワーズ?」 耳元で響く甘い声。 「・・・好きよ。ジョー」
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前にもこういうセリフを誰かに言った事がある。 あれは。 ・・・あれは、いつだったか。 忘れた。 唇の感触も。 体温も。 瞳も。 声も。
「・・・ん」 あなたの唇が私をさがす。 ・・・熱い。 好き。 大好き。 私のジョー。 大好きだから――言わないわ。 こうしているのが初めてじゃない事も。 全部――持っていく。 あなたの中に残しはしない。
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「・・・なに?フランソワーズ」 「・・・ん。何でもないわ」 「そう?」 熱っぽい声。 あなたの唇。 あなたの体温。 あなたの瞳。 それしか知らない。 憶えてない。 それでいい――わ、よ、ね? 「――フランソワーズ?」 「・・・ジョー・・・」 あなただけよ。 あなただけ。
2008/6/8初出 |