こちらはオトナ部屋です!!
御注意ください!
「きみのことが好きだから」
新ゼロです。
目を開けたらフランソワーズの胸が見えた。 どうやら、彼女の胸に顔を埋めたまま眠ってしまったらしい。 うっすらと明るい部屋。 僕は少し顔を挙げるとフランソワーズを見下ろした。 眠っている。 そっと彼女の乳房に触れた。 何も起こらなかった。 ぴったりと目を閉じ、穏やかな寝息もそのままだ。 僕ははっとしてフランソワーズの顔を窺った。 が、 眠っている。 さきほどと何一つ変わっていない穏やかな寝顔だ。 僕は乳房のひとつを口に含んだ。 いつもなら、このあたりでフランソワーズの可愛い声が聞けるはずだった。 が、 何も聞こえない。 口に含んだまま上目遣いで顔を見る。 いつもなら頬を染め、恥ずかしそうに声を上げる。可愛い声を。 未だに彼女は眠ったままだった。 ちょっと意地になって、彼女の胸を舐め回した。吸った。 でも 何も起こらなかった。 起きない。 眠っている。 が――本当、に? 僕は乳房から口を離し、改めて彼女の顔を見た。 やはり――眠っている。 ぴったり閉じられた瞼。長い睫毛が影を作っている。 何も反応がない。 僕はそっと彼女の柔らかい部分に手を伸ばした。 「ん……」 フランソワーズの睫毛が揺れ、蒼い瞳が見えた。 「え。ジョー?」 戸惑い、状況を把握した途端フランソワーズの頬がピンクに染まった。一瞬で。 「ヤダ、ジョー」 可愛い。 可愛い。 可愛い。 恥らう表情も。 染まった頬も。 少し怒ったようにとがらせる唇も。 ぜんぶ、全部可愛い。 可愛くて綺麗だ。 「もうっ、ジョーったらどうして笑ってるの」 だって可愛いから。 ああ。 ほら。 これがいい。 こういうほうがずっといい。 「……くっ。――キタ」 僕は痛いくらい高まっていたのを我慢するのをやめた。 好きだ。 大好きだ、フランソワーズ。 きみが受け容れるのは僕だけだし、僕が受け容れて欲しいのはきみだけだ。 未来永劫。 *** 「それにしても――どうして起きなかったんだい?」 僕はフランソワーズを胸に抱き締め、髪に鼻を埋めながら尋ねた。 「ジョーのせいでしょう」 熟睡の天使は僕の顔を見上げると怒ったように睨んだ。 「昨夜、何があったのか忘れたわけじゃないでしょうね」 絶倫なんだから、と投げるように言ってフランソワーズは僕に背を向けた。 絶倫?僕が? それは違うよフランソワーズ。 僕はただ 「…………可愛いのが悪い」 きみのことが大好きなだけだよ? *** *** 独り寝をするようになって今日で6日になる。 来てくれないのだ。僕の部屋に。 あの日あの朝、二度目の目覚めのあと言われたのだ。 「しばらく独りで寝て頂戴」 と。 突然の宣言に僕は驚いた。 「えっ、なんで」 すると彼女は睨むみたいに鋭い視線を僕に向け言い放った。 「勝手に挿れるなんて酷いわ」 わけがわからない。 「眠っているのに襲うなんて」 無理強いはしていない。絶対に。 ………… そんな僕の思考を見透かしたのか、フランソワーズは少し頬を染めた。 「だって、眠ってたのよ?いいともダメとも言ってないもの」 そう、続きなんだからいちいち許可とか必要あるのか? 「続き?」 二人とも全裸だったんだし。 「……あなたはいったい、何時間すれば気がすむの」 難問である。 「な…何時間…でも?」 と、いうわけで でもさ、フランソワーズ。 だって、 大好きなんだ。 仕方ないだろ? *** ひとの気配で目が覚めた――ような気がしたけれど、気のせいだった。 フランソワーズの温かい肌が恋しい。 ダメだ。 かといって。 うっかりフランソワーズの部屋に忍び込もうものなら、恐ろしいことになる。 だから僕はじっと我慢をした。 来る日もくる日も。 とはいえ。 僕はこんな罰を受けなければならないような、そんなに酷いことをしたのだろうか。 僕はただ 僕は身体を起こした。 断固とした決意を胸に、僕はベッドを降りた――降りようと足を下ろした。の、だけど。 「あ、れ?」 あれ? 金色の髪。 と 蒼い瞳。 それがセットになって、暗闇からじっとこちらを注視している。 僕の目の前で。 「どこに行くの」 変な汗がでてきたのは何故だろう。 「私の気配で目が覚めたのよね?ゼロゼロナイン」 ゼロゼロスリーは僕のベッドの端にちょこんと座っていた。なぜだか下着姿で。――夢? 「なあんだ。独りでも眠れるじゃない」 髪を背に払い、ゼロゼロスリーががっかりしたように言う。 「てっきり眠れないのかと思って様子を見にきたのに。心配して損しちゃったわ」 その格好で? 僕の視線を感じたのか、ゼロゼロスリーが肩越しにちらりとこちらを見た。 「ちゃんと服を着てきたわよ。脱いだのは……ここに来てから、よ」 ジョーの隣に潜り込む前に起きちゃうんだもの――と小さな声でもごもご言う。 ったく、なんだよそれ。 なんだよもう、 ちっくしょう、可愛いなあ! 僕が眠れてないんじゃないかって心配になったって? 寂しくなったのはきみじゃないか。 そうだろう? そうだよね? 僕がいなくて眠れないのは、 「や、ちょっとジョー。なんなのもう急に、あ」 きみのほうだよね? 僕はタックルするみたいにフランソワーズを抱き締め倒すと、彼女のつけていた下着を剥ぎ取った。 言ってくれ。 言って―― 「あん、もう、ジョーったらそんなの急に――だ、め……」 …………。 …………………。 ああ、僕は。 やっぱりきみとこうして一緒にいるほうがいい。 だって きみのことが好きだから。
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そのなかで白く輝く彼女の柔らかそうな胸。
目の前にあるそれは、さながら僕に供されているかのようで目が離せない。
頂きにある濃いピンクの突起はまるで何かを待っているようだ。
何か――僕、を。
目の前に愛しても愛しても足りない女性の胸がある。
それをただ黙って愛でているのはあまりにももったいないではないだろうか。
僕は無防備な乳房をそれぞれ手のひらに掴んだ。
鷲掴みにした。
柔らかい。
そして温かい。
手の中で自由にカタチを変える。素肌が僕の手に吸い付くようだ。
しばしその柔らかさを堪能する。
と、頂きの先端のピンクの突起が屹立してきた。
欲望の赴くまま吸い、舌で転がした。
やはり、――眠っている。
何にも変わっていない。
それを聞きたくて聞きたくて、僕は彼女を愛する――の、だけど。
実は眠ったふりなんてことはないだろうか。
頬も染まっていない。穏やかな寝顔だ。
いつもなら――そう、繋がる準備ができている。これだけ乳房を愛撫すれば。
触れた指先に湿った感触があった。眠っているけれど体は僕に応えてくれている。
フランソワーズ。
眠っているけれど、きみは――僕のことをわかっているんだね。
そう思った途端、僕の一部が硬くなった。硬くなって――屹立していく。
僕はフランソワーズの足を開くと、その間に身体を沈ませた。
硬くて張り詰め熱くなっている自分自身を柔らかで潤っている彼女のなかに滑り込ませる。
抵抗は――無い。
僕はゆっくり静かに彼女の奥深くまで到達した。
そのまま動かない。
繋がったまま、彼女を抱き締めた。
「……うん」
「いったい何を……えっ」
「……うん?」
あんまり可愛くて――食べてしまいたい。
「うん?……ふふっ」
やっぱり眠っているのはつまらないなぁ。こうして起きているほうがずっといい。
可愛い声が聞けるし。
反応も――いい、し。
眠っていても僕の事をわかってくれているということに感動しても、やっぱり意志の疎通がないのはダメだ。
一方的に愛しても何にも面白くない。
眠っているのに愛するのはつまらない。
唇にキスすると、フランソワーズが僕を締め上げた。
ゆっくりと動かす。
揺らす。フランソワーズを。
フランソワーズの声が聞こえる。
ああ、なんて淫靡で可愛いんだろう。
僕を受け容れる。
そして
僕を飲み込んでゆく。
僕を包み離さない――離れない。
でも僕はそれを許さず、彼女を引き剥がすように動く。
絡め取られそうになるのに抵抗する。
フランソワーズの手が僕の肩を掴む。僕はその手を外し、僕の指と彼女の指を絡ませる。
なかなか起きなかったフランソワーズ。
いくら相手が僕でも、あんな無防備なのは問題だろう――と、終わった今だからそう考えるのだけど。
「えっ?僕?」
「……昨夜?」
「もうっ」
僕は冷たいシーツでひとり熟睡もできず毎晩過ごしている。
温かくて柔らかくていい匂いのするフランソワーズはここにはいない。
入れてくれないのだ。彼女の部屋に。
きっぱりと。
「え?」
「え。いや、襲ってなんかいないよ?」
それに、フランソワーズの体は僕を受け入れる準備ができていたし、実際に挿れた後も彼女はいやがらなかった。
むしろ、
怒っているのだろうけれど、可愛いなあ。
なんて言ったら、真面目に聞いてと叱られそうだから言わないけど。
「起きてないんだから、昨夜の続きじゃないか」
そんなこと言ったら、昨夜のあれやこれだっていちいち「いい?」とか「だめ?」とか訊かなくちゃいけないことになる。
間延びするし興が削がれること甚だしい。
それに実際、そんなふうにしていたら辛いのはフランソワーズのほうじゃないかな。
「うん。続き」
「えー……?」
だって、相手はフランソワーズなんだぞ。
触っていい、好きに愛していい、っていう状況で何をいったいどう我慢するというのか。
「もうっ、ばか。知らないっ」
僕は一方的に「一週間独りで寝る刑」を言い渡されたのだった。
まったく理不尽だ。
そんなに怒らなくてもいいじゃないか。
フランソワーズだって嫌がってなかったんだし。……っていうのは、男の勝手な理屈だろうか。
僕はそれこそ一週間ぶっ続けでも大丈夫だよ。きみが相手なら。
相変わらずの独り寝だ。
有事ならともかく、そうではないときにこうして独りぼっちで寝るなんて滅多に無い由々しき事態である。
甘く優しく僕を呼ぶ声が恋しい。
僕の髪をなでる優しい手が恋しい。
僕を包み込むフランソワーズの熱さが恋しい。
きっと今夜も眠れない。
こんな冷たいシーツの上では。
きっとこれから先ずっと、僕は独り寝を強いられるだろう。
そんなこと、考えただけで泣きそうだ。
毎日まいにち。
ただただ一週間が過ぎろとそう願って。
フランソワーズを愛しただけなのに。
目が覚めて、そばにフランソワーズがいたから、だから――
これはもう条件反射と言っていいはずだ。
目が覚めてフランソワーズがそこにいたら、愛さないわけがない。ただでさえ凄くすごーく愛しているんだから、
状況が揃えば違った愛しかたをしてみたりするのは当然のはずだ。こんなに愛が溢れているのだから。
だから、やっぱりこれは理不尽なことに違いない。僕独りが罰を受けるなんていうのは。
元はと言えば、フランソワーズが綺麗で可愛くて、僕が触れるともっともっと可愛くなってしまうのがいけないのだ。
僕は悪くない。
こうして、僕は悪くないことを確信した今となっては、一方的な罰に甘んじているわけにはいかない。是非抗議に行かなくては。
そして、フランソワーズを抱き締めて眠るんだ。
それも至近距離で。
「どこ、って……」
「この一週間、全然眠れないよって言ってたわよね、ずーっと」
「う、ウン……」
「でも、いま目が覚めたのよね?」
「――う、」
「え。僕を心配?」
「……だって、眠れないって言うから」
だからこんな夜中にそっと部屋に入って、服を脱いで一緒に寝ようって?
一方的に罰を下した本人なのに?
フランソワーズが何か言っているけど構うもんか。
こんな夜中にこんな可愛い夜這いをするのが悪い。
可愛いことを言うのが悪い。
いまこうして可愛い声をあげてみせたりするのも、もっと悪い。
全部ぜんぶきみが悪い。
さあ、言ってくれ。僕がいなくて眠れなかったと。
寂しくて、寒くて仕方なかったんだと。
あれは、罰を下すほど酷いことじゃなかったんだと。自分も実は気持ちよかったんだと。
繋がっているほうがずっとずっといい。