「きみを守るために」

 

 

 

僕はきみを守る。

 

僕がきみを守る。

 

初めて会った時に決めたんだ。
きみは僕よりずうっとか弱いサイボーグだと知らされるより前に。

僕はきみを守るために仲間になったと言っても過言ではない。

 

「大袈裟ね。それに責任重大じゃない、私」
「どうして?気にすることないじゃないか、僕が勝手にそう決めているんだから」
「でも…もしもそのせいで009に何かあったら」
「ないよ。大丈夫」
「…でも」
「いいかい、フランソワーズ。それで何かあるなら、僕は本望だ。むしろ、きみを守れないなんて拷問に等しい」
「……大袈裟だわ。私、あなたに守ってもらえるのに値するかどうか自信がないわ」
「するさ」

 

まったく、きみは何にもわかってない。
大体、きみがもしブラックゴースト側だったら、僕だってそちら側につくのに。
そうしたら、今頃は悪の手先の009さ。

でも、フランソワーズ。きみがいるなら、それで構わない。

 


だって僕がここにいるのは、きみがここにいるからなのだから。

 

 

 

いつだってきみを――

 

 

――きみだけを守るために。