#1 久遠 奨
万座殿の第13期開発計画とは、B13区画の整備工事〜店舗誘致までを包括したプロジェクトである。 株式会社クサカベの都市開発事業部が中心となって設計やコンセプト・デザインを行い、8年後には店舗誘致までを終える予定であった。計画は6ヶ月前に開始されたばかりで、整備工事に入る前の基礎工事の段階まで進んでいる。 現在は、事故の原因究明と安全確認が終わるまで、計画は凍結されている。 B13区画開発チームは20名前後のメンバーで構成され、段階に応じて所属メンバーが入れ替わるはずだった。現在はクサカベ、日下部建設、日下部マテリアルの3社が中心となって推進しており、3社の代表者に加えて國史院大学・地質学研究室からアドバイザーを迎えて基礎工事の最終調査を行っていた。 コア・メンバーは以下の4人。全員が崩落事故に巻き込まれた調査班(7名)に名を連ねている。 店舗誘致担当、開発責任者:日下部 矢尋(株式会社クサカベ、救出) 建築調査担当:陵 世羅(株式会社日下部マテリアル、行方不明、事故死?) 地質調査担当:巳堂 英一(國史院大学・地質学研究室、救出) 建築担当:太田 君雄(株式会社日下部建設、事故死) 調査班メンバーの残りの3名の内訳は日下部マテリアル社員1名、日下部建設社員2名であり、3名とも崩落事故の際に死亡している。 |
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