#3 帯刀 祐二





アクション1:
1アクション目
 鈴原氏から借りた世羅の部屋の鍵を使って世羅の部屋を探索します。誰かいた場合は(主に杏里)は当然鍵は使いませんが。
 探索する事柄は水晶のこと。既に赤室の探索済みかも知れませんが赤室の探索のあと等にも気を付けながら新事実がないか探索します。

2アクション目
 不良学生行方不明の謎を追います。万座殿に赴きB12区画やそれに通じる地下通路、B13区画等を水晶の輝きに注目しながら探索します。

3アクション目
 月辺鈴姫の国体選考会を見に行きます。出来れば選考会前に逢って励まし、水晶を身につけないよう忠告し出来れば(水晶を)預かりたいです。「何の拍子に水晶のトラップが発動するか解らない以上、大事な選考会で危険なものを身につけておくのは良くない」といって説得します。



リアクション1:
【帯刀祐二・成否判定結果】
 ロールに1回失敗しています。
 「幸運のお守り」を使って1回の失敗を成功に変える事が出来ます。
 「幸運のお守り」を使うかを決めて申請してください。



アクション2:
 死も辞さない覚悟で水晶使います(ToT)
 多分此処が正念場。




リアクション2:
【帯刀祐二・成否判定結果】
 ロールに1回成功、1回失敗しています。
 「幸運のお守り」を使って1回の失敗を成功に変える事が出来ます。
 「幸運のお守り」を使うかを決めて申請してください。



アクション3:
 ・・・使います。誰だよダイス振ったの..・ヾ(。><)シ ぎょぇぇぇ




リアクション3:
【陵世羅の部屋】

 紺色のドアについた金色のドアノブの鍵穴に、鈴原志郎から預かった合鍵を差し込んで回す。ガチャという感触が開錠を知らせ、ノブを回すと扉は容易に開いた。
 部屋は綺麗に片付いている。今まさに世羅がドアを開けて帰ってきてもおかしくないほどに、部屋の佇まいは自然だった。誰かが定期的に入って管理しているのかもしれない。管理人の話からすると翔彦、もしくは杏里だろう。
 部屋の内部はいかにも世羅らしく機能的に整理されている。ただ、所々に置かれた安っぽい占いグッズが、冷たくなりがちな部屋の印象を不器用に和らげている。さっぱりした中にも親しみ易さを備えた、世羅の人柄そのものだ。それら占いグッズを見て回るが、あなたの持つ「幸運のお守り」と同じ物は発見できなかった。

 何気なく入った一室で、あなたは慄然たる記号を発見し、立ち竦んだ。

 そのコルクボードは寝室の壁に掛けられていた。世界地図が貼れそうな、大き目のボードだ。
 ボードには数枚の写真がピン止めしてある。近づいてよく見てみると、写真にはあなたが良く見知っている人物たちが写されていた。赤室翔彦、長内香織、鈴原志郎、月辺鈴姫、日下部矢尋、久遠奨、英東児、巳堂英一、苑原柚織、出羽清虎、そしてあなた。コルクボードには招待状を受け取った人物の写真が一枚ずつ貼り付けられているのだ。写真の裏には招待状に振られていた「ナンバー」に対応する数字が書かれている。
 その中の翔彦の写真、裏にナンバー「1」と記されたそれが、あなたを恐怖に陥れたのだった。表面に赤いマジックペンで×印が書かれた翔彦の写真は無数のピンによって刺し貫かれ、貼り付けられているというよりは串刺しにされた状態でコルクボードにぶら下がっていた。翔彦が謎の言葉を残してこの世を去った今、これはあまりにも暗示的すぎる。翔彦の身に降りかかったあの悪夢的な最期は、いったい何者の仕業なのか?

 コルクボードに貼られた写真に何気なく手を伸ばすと、一枚の写真の右隅に、何か小さな文字が書かれていることに気付く。
 赤いマジックペンで「雲を呼ぶ声」との走り書き。
 その意味は不明だが、「声」と言うキーワードはある少女を思い起こさせる。果たして、写真には愛らしく微笑む苑原柚織が写っていた。文字は柚織が「雲を呼ぶ声」少女であることを表しているのか? それは何を意味するのか?

 そしてもう一つの謎。
“何故このコルクボードに「陵杏里」の写真だけがないのか?”
 その答えを知る者は、まだいない。

 紺色のドアは音もなく上品に閉まり、帰る主のない無人の部屋を再び密封する。
 陵世羅の部屋。そこに、あなたは秘香を嗅ぎ取れたであろうか?
(ロールに3回成功しています)


【万座殿B12〜B13区画】
 学校で仕入れた噂話の真相を求め、万座殿へ足を運ぶ。まず目指すのは崩落現場となったB13区画の隣区、B12区画だ。
 B12区画は完成した地下街としては一番新しく、内装設備も未だ清潔に保たれている。それなのに薄暗く感じる理由は、未だに店舗の入っていない貸しスペースが半分を占めるからなのだろう。特にB11区画との連絡通路に近い比較的賑やかなエリアを離れると、暗さ・寂然とした雰囲気は一気に増す。その暗寂とした無人区画を抜けた場所に、B13区画へと続く、現在は閉鎖されている連絡通路があるはずだ。
 「関係者以外立ち入り禁止」と書かれたプレートのついた簡易バリケードでB13区画へ続く連絡通路は遮られている。ただ、所詮簡易バリケード、たいした労苦なく乗り越える事が可能だ。連絡通路の両脇は空き缶や塵屑が散乱している。どうやらバリケードは何の役にも立っていないらしい。粋がりたい盛りの不良少年たちが、入れ替わり立ち代り入り込んでは度胸試しでもしているのだろう。水晶の反応を見てみるが・・・未だに変化は見られない。
 無人の連絡通路を進んでいくと、やがて雑然と工事用具や資材が積み上げられている様子が散見されるようになって来た。B13区画が近いらしい。尚も進み続けると・・・

 ギィン!

 突如手の中の水晶が大きく脈打ち、甲高い音を上げた。見てみると、内部で大きく光が脈打っているのが分かる。やがて崩落現場への入口までたどり着くが、これ以上進むには懐中電灯等の装備が必要になるだろう。
 噂の真相究明に繋がる手掛かりは見当たらない。あなたは通路を引き返す。


【白凰スポーツアリーナ】
 新駅前にある白凰スポーツアリーナでは、新体操の国体出場権を賭けた選抜会が行われている。白凰高校の新体操部に所属する月辺鈴姫も、この選抜会に出場する

 選手控え室の前まで入り込むのは容易かった。選抜会の運営に携わる係員や手伝いに借り出された同年代の男女たちが忙しそうに行き来する間を抜け、母校の名が書かれた紙の貼られた扉の前にたどり着く。
 控え目に扉をノックすると、中から「どうぞ」と言う声が返ってくる。その声は月辺鈴姫のものに間違いない。ドアを開ける前に名を名乗り、もう一度「どうぞ」と言う声をかけられてから控え室へと入る。

 鈴姫はレオタードの上にジャージを羽織った姿で簡易ベンチに座っていた。長い髪はポニーテールに纏められている。そしてその左手首に巻かれているのは・・・水晶。
「暇人ね。陵先輩のことで忙しかったんじゃないの?」
 軽口であなたを迎える鈴姫。彼女にとってこういった選抜会は初めての舞台ではない。これよりも大規模な大会にも出場している彼女に、過度な緊張は見られなかった。全国区の競技者は違う。走る事をやめた足が、ズキリと痛む。
 あなたは昨日目撃した赤室翔彦の死に様を出して、左手に巻いた「お守り」を渡すように鈴姫に忠告する。あなたの真剣な申し出を受けて、鈴姫は暫時あなたを見つめた後、吹き出した。笑っている。
 面食らって立ち尽くすあなたを横目に鈴姫はしばらく笑い続け、ようやくそれを収めると目の端に浮かんだ涙を拭いながら首を横に振った。
「どうしたっていうの? 私がこの小さな水晶に食べられちゃうとでも言うの?」
 からかう様な鈴姫の言葉にあなたは少し語調を強くして、再度水晶が危険なものである事を訴える。今度は鈴姫は笑ったりはしなかった。それでも首は横に振られた。
「ごめん。何かホントにヤバイ事になってるっていうのは分かってるんだ」
 伏せられた鈴姫の顔。翔彦の最期を思い返しているのか、少し肩が震える。そして右手は左手首に巻かれたお守りを強く握り締めている。
「でも、ここまで来たらゲンを担ぎたいの。占いなんて信じないって言っていたのに、オカシイでしょ?」
 その時、扉の向こうから鈴姫に声がかかった。どうやら出番らしい。顔を上げ、リボンを持って立ち上がる鈴姫。あなたの横をすり抜け、控え室出口に向かう。扉のノブに手をかけた所で、鈴姫は振り返った。その顔には今までに見た事のない柔らかな笑みが浮かんでいた。
「明日からは・・・ううん、今晩の演技が終わったら、私も陵先輩を探す事にする。もし待っていてくれるなら、帯刀くん、この後に調べた事を全部教えてくれる?」
 あなたは頷く。
「サンキュ」
 もう一度ニッコリ笑って、鈴姫はあなたに背を向けると、ノブを回して控え室を出て行く。
(※月辺鈴姫と同盟関係になりました)

【出題】
 控え室を出て行く鈴姫に一声かける事が出来ます。声をかけるのであればその内容を申請してください。声をかけなくてもかまいません。



アクション4:
 一言声をかけます。
「・・・最後の技・・・さ、無理しない方がいいと思う。なんかあそこだけ不自然って言うか変な緊張感がある。それまでの先輩の演技の方が自然で・・・優雅で・・・俺は好きだな。
 すいません! ど素人が変なこと言って。観客席から見てます。応援しますね」
 って事でお願いします。一言の割には長いな(^^ゞ




リアクション4:
【帯刀祐二・成否判定結果】
 ロールに1回失敗しています。
 「幸運のお守り」を使って失敗を成功に変える事が出来ます。
 「幸運のお守り」を使うかを決めて申請してください。



アクション5:
 男は死ぬと判っていても死なねばならん時があるんじゃろうかー!?
 最後の水晶使います(ToT)




リアクション5:
【鈴姫を止めない】

「アリガト、心配してくれて。でも平気よ。みんなの期待には、ちゃんと応えられるから」
 鈴姫は振り向く事なくそう言うと、会場に向かった。あなたはその背を見送る。
 それが、鈴姫との最後の会話となった。

 鈴姫の演技は一番最後だった。
「白凰高校、月辺鈴姫さん」
 会場に響いたアナウンスで、来場者の目が一斉に第一演技場に集まる。いつものライムグリーンのレオタードを着て、ポニーテールに髪をまとめ、「左腕に幸運のお守りを巻きつけた」鈴姫が演技場に上がる。
 県の強化選手に指定される実力者である上に、見目の良い鈴姫の登場は、会場を大いに盛り上げる。得意のリボンの演技。鈴姫の優勝は揺るぎないだろう。
 音楽が始まり、鈴姫が躍動する。歓声の上がっていた会場は、やがて静まり返る。観衆は鈴姫の演技に目を奪われ、息を飲む事だけしかしなくなった。
 やがてクライマックス。鈴姫は高くリボンを投げ上げ、くるくると床を転がり、跳ね、演技場の対角線をなぞるようにして移動していく。素人目にも分かる難易度の高い動き。空中で弧を描いたリボンの落下地点に向けて、鈴姫が移動していく。

 ギィィィン・・・!

 リボンの柄が鈴姫の手に戻るその一瞬前、あなたの持つ幸運のお守りが大きく震えた。まるで何かに共振したかのような、いや、間違いなく視線の先で演技をする鈴姫の幸運のお守りに共振して、鋭い共鳴音を発しながらお守りにはめられた水晶が身じろぎしている!

 幸運のお守りに気を取られた一瞬の間に、鈴姫の演技は終わっていた。リボンの柄は鈴姫の右手に収まっている。万雷の拍手。
 フィニッシュポーズのまま降り注ぐ拍手を受ける鈴姫。その拍手の中、遠目に見える鈴姫の姿が、まるでカメラでズームインするかのようにあなたの脳に直接映像として流れ込んできた。
 鈴姫の艶やかな毛先から、たおやかな指先から、しなやかな爪先から、音を立てることなく始まる“結晶化”。鈴姫のはじけるように瑞々しい肉体が、透き通った硬質の鉱物へと変換されていく。
 共振し続けていたあなたのお守りがその震えを収めた時、脳に流入していた映像がプツリと途絶えた。

 鈴姫は死んだ。

 異変に気付いた観衆の拍手が止んだ会場の真ん中で、世にも美しい水晶の彫像が誇らしげなポーズを取って佇んでいた。
(ロールに1回成功しています)