#4 陵 世羅ルート





英 東児
【ルート選択】
 【陵世羅ルート】ですか?
 どんなルートなんでしょうか。
 特別ルートっぽいのでそちらを選択します。
 でも第4話から「あなたが陵世羅です」なんてことになったらイヤだなあ(笑)。




 陵世羅からのメールが携帯電話に届き、あなたは今ここにいる。
 立ち入り禁止区画。崩落現場、万座殿・第13区画。警告灯で赤暗く照らされたここが、世羅の指定してきた場所だった。
 第13区画には、あなたの他に帯刀祐二の姿。世羅の―――クィス=アズの―――尖兵となったあなたの同胞も呼ばれていた。
 しゃらり、と。薄い硬質の物質が擦れるような微かな音。これが今の世羅の“音”であることを、あなたは知っている。仄光る蔓をなびかせながら、世羅が暗がりから姿を現した。あなたたちの顔を見回して満足そうな笑みを浮かべる世羅。その笑顔を見るだけで、あなたの体の中で体液がのたうち、意識が溶解する。快楽を与えてくれる女主人(ミストレス)。今のあなたにとって世羅とはそういう存在であった。
「お父さまの降臨の日は近いわ」
 世羅の声が闇に響き、そして吸い込まれていく。しかし、短いその一声だけであなたたちは歓喜に身を震わせた。世羅が「お父さま」と呼ぶ我らが神クィス=アズが光無きムトゥーラからこの地球へと降臨される歓喜! それは世羅を悦ばせ、あなたたちを悦ばせる。
「でもね、愛しいあなたたち」
 歓喜からうって変わって、眉根を寄せた表情を作る世羅。世羅を困らせる何らかの事象を予感して、あなたは息をつめて彼女を見つめる。
「お父さまの降臨の邪魔をしようとする者がいるの。この企てを阻止しなければならないわ」
 一際明るく世羅の蔓が光を放つ。世羅の決意。そしてそれはあなたの悲願ともなる。
「愛しいあなたたち。あなたたちはお父さまの降臨を邪魔しそうな輩に接触を取って、内情を探って頂戴。もしその不逞の輩の邪魔が出来るようなら、実行してもかまわないわ」
 世羅からの指令にあなたたちは頷く。
「私は夜になったら地質学研究室に行って、ある計画を実行するつもり。もし手が開いていたらそれを手伝って頂戴」
 指令を出し終えた世羅は、厳しい顔つきを崩してふわりと笑みを浮かべた。脳を蕩かす艶惑の笑み。あなたの女主人は、未だ真闇に鎮座する神に代わってあなたに悦楽を与えてくれる。
「じゃあ、いらっしゃい。可愛がってあげる。また一緒に気持ち良くなろう?」
 伸ばされる白磁の手と、うねる幽光の蔓。これから与えられるであろう快楽を予感して、あなたは全身が沸騰するのを感じていた。

【出題】
 3APが与えられます。1アクション目=午前、2アクション目=午後、3アクション目=夜として行動を決定し、アクション申請してください。
 世羅からは同盟外のPCと接触を取って行動を探り、出来れば邪魔をするように指令が出ています。ただし、この指令に従わなかったからと言って、世羅との同盟が破棄されるわけではありません。
 また、3アクション目に世羅は「國史院大学・地質学研究室」へ赴く予定です。3アクション目に「地質学研究室」へ行く事を選択すれば、世羅と合流出来ます。

 また、あなたは<クィス=アズの芽を発芽させる>の呪文を使う事が出来ます。どのPC/NPCに対して使うかを決定して申請してください。

共通行動:
白凰市の各地へ赴く(背景舞台「白凰市」を参考にしてください)

特殊行動:
國史院大学・地質学研究室に行く ※3アクション目限定
文化ホールに苑原柚織の歌を聴きに行く ※3アクション目限定

 上記以外の行動も可能です。どこへ行って(場所)、何をするのか(具体的な行動)を明記し、判定ダイス(サイコロを5回振って出た目)を添えてメールにてキーパーに送信してください。
 よろしくお願いします。