コッペリア


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本を読む少女

 ストーリー開始前に事前情報が与えられます。
 天文サークル「星の虫」所属の良一、アキラ、倫太郎はドイツから洋館街に引っ越してきた少女の噂を聞きつけます。「プッペン・ハウス(Puppen Haus)」という名の館に大層美しい少女が父親と暮らすようになり、テラスで読書等をする姿が門の外から見受けられるようになった、というものです。
 洋館街に住んでいる琴乃には、最近連続して起こっている女性の行方不明事件についての噂が情報として与えられます。洋館街周辺を舞台に起こる謎の失踪事件は手掛かりに乏しいため、警察も捜査に行き詰っている模様です。


キーパー: まず大学チームです。良一、アキラ、倫太郎、留奈(NPC)が4人で大学のラウンジで談笑していると、サークルのメンバーでもある共通の友人・星賀好男(ほしが・よしお)が声をかけてきます
キーパー: 好男「(=゚ω゚)ノ ぃょぅ」
良一: 「 (=゚ω゚)ノ ぃょぅ」
倫太郎: 「おう」
キーパー: 最近暑いね、などと挨拶を済ませると、好男は噂の美少女の件を切り出します
良一: 「何か、面白い話?」
キーパー: 好男「見に行った奴の話だと、マジでカワイイらしい」
良一: 「へぇ~」
キーパー: 好男「アイドル並みっつーか、そういうのを超越してるってさ」
良一: 「よくわからん基準だが。すごく可愛いってことか」
倫太郎: 「お前は見たの?」
キーパー: 好男「いや、まだオレも見に行ってないんだけど、どう? これから見に行くっていうのは?」
良一: 「おいおい」(ちょっと留奈を気にしつつ)
キーパー: 好男「別にいいじゃん、話の種に。残念ながらおしゃべりできる訳じゃないらしいし、須和邇もそれなら良いだろ?」
良一: 「どう思う?」>留奈
キーパー: 留奈「リョウが行くなら、私もついていくけど……」(チラッ、と良一を見る)
良一: 「お前らは?」>アキラ、倫太郎
倫太郎: 「ま、暇だし良いけど」
アキラ: 「良一どん、行くだべ! 事件だべ! 最近美少女がいなくなる事件知ってるべ?」
倫太郎: 「ああ、あの話」
良一: 「8人くらいだっけ、失踪したの」
アキラ: 「夜中にまったく手掛かりも残さないで失踪して……オラの推理だと吸血鬼だべ」
倫太郎: 「どんな推理してんだ、お前は!」
アキラ: 「吸血鬼といえばドイツ……あやしいべ!」w
良一: 「いやまて、吸血鬼にしては・・(蘊蓄)」
琴乃: (ちゃうちゃうw<ドイツ)
倫太郎: 「いやルーマニアだから、ドラキュラは」
キーパー: 好男「で、結局行くわけ?どっちにしろオレは行くつもりだけど」
良一: 「まぁ、暇だし。事件現場も見てみたいしな」
倫太郎: 「いくよ」
キーパー: 留奈「……じゃあ、私も行く」
アキラ: 行こう行こうと荷物まとめてる
キーパー: では道々吸血鬼談義をしながら洋館街へ出発

ライン

キーパー: 好男「どうでもいいけど、吸血鬼伝説は世界各地にあるぜ」と意外な薀蓄
アキラ: なるほどなるほど、とメモw
キーパー: 洋館街の一角にあるプッペン・ハウスには、あなたたちの他にも2、3名の先客がいて、少女がテラスに姿を現さないかと待ち受けている様子です
良一: 「しかし、これじゃ犯罪だな……」
琴乃: (ストーカー集団w)
キーパー: 好男「家宅侵入までしなければ良いだろ」
良一: 「そう言う問題じゃ……」
キーパー: 留奈「……」
アキラ: 「カメラ持ってるだ、一枚撮っておこ」その風景撮っておくべ
良一: 「おいおい」
アキラ: 写真好きで60%あります
倫太郎: 「用意のいいやつ」w
良一: 携帯のカメラじゃないんだ
キーパー: 写真を撮りながら待っていると、テラスへと通じる扉が開いて、屋敷の中から一人の少女が姿を現します
良一: 「ご光臨っと」
アキラ: 「良一どん、吸血鬼は写真に写るだべか?」
良一: 「伝説によるかな~」
キーパー: 好男「……ヒュウ」
キーパー: 留奈:「うわぁ……本当に綺麗な子だね」
良一: どんな感じ?>美少女
キーパー: 遠目にも分かるほどに綺麗な顔立ちをしています。金色の長い髪の少女で、小柄で色白なのが見て取れます
良一: 「確かに噂になるね、これは」
キーパー: この場にいる3人は1D100を振って出た目を申請してください(少女のAPPとPCのPOWで対抗ロールを振らせるものの出目が良く、全員抵抗に成功)
キーパー: (ちっ)皆さん「可愛い女の子だなー」とは思いましたが、いきなりぞっこんLOVE状態にはなりません。好男は少女を食い入るように眺めています
良一: やばいロールだったのか
アキラ: 抵抗した^^
倫太郎: セーフ
キーパー: 少女はテラスに置いてある椅子に座ると、本を読み始めます
良一: 「おい?」(好男に声をかける)
キーパー: 留奈「……もう帰ろうよ。見るだけだったらもう良いでしょ? ホラッ! リョウ!?」
良一: 「あ? ああ。好男も帰ろうぜ」
キーパー: 好男「……えー? もうちょっと良いだろ?」
良一: 「みんなは、どうする?」
倫太郎: 「見るものは見たし、帰る」
アキラ: 「昼間外に出てるから吸血鬼でなかったべ。帰るべ」
キーパー: 帰る、と。好男は置いていきますか?
良一: そうやね。留奈に引っ張られて帰ります
倫太郎: なんか置いといたら不法侵入とかしないかな?好男
キーパー: しばらくすると、背後から「おーい!」と言って好男が走って追いついてきます
良一: 正気に戻ったか
倫太郎: よかったw
キーパー: 好男「彼女、館の中に入っちゃった。うー、また見に来よう。何とかお近づきになれないかなぁ」
良一: 「そんなに良かったか? 確かに美少女だったけど」
キーパー: 留奈「……(怒)」
キーパー: 好男「お前の目はビー玉か? 生物の種として違う感じだな、彼女は」
アキラ: ピク
良一: 「ビー玉だそうだ」(留奈に苦笑します)
キーパー: 留奈「……リョウもそう思っているんでしょ?」
良一: 「どうだろう? 綺麗だったけど、それだけじゃね」

ライン

キーパー: では琴乃に移ります。突然ですが、失踪した女性の中にはあなたの友人が含まれています
北御門 琴乃琴乃: え?何人ぐらいですか?
キーパー: 1名です。名前は紺野友(こんの・ゆう)。洋館街にあるあなたの家に遊びに来た帰りに彼女は消息を絶っています
琴乃: あら~。大変な事に……。失踪してから、何日経ってます?
キーパー: もう1週間以上経っています
琴乃: そんなに経っているのか!
キーパー: ユウ(=友)の家族が警察に捜索願を出していますが、行方は知れないそうです
琴乃: そもそも、失踪事件は、いつから起きているのですか?
キーパー: 2ヶ月前くらいからです
琴乃: 最初の失踪事件から、2ヶ月……。依然手がかりはないか。ユウが、どの辺でいなくなったかは分かります?
キーパー: 目撃証言がないので何とも言えません。遺留品も見つかっていないそうです
琴乃: ユウの自宅への道筋をたどって、何か手がかりがないか歩いて調べてもいいですか?
キーパー: 良いでしょう。〈目星〉〈幸運〉のコンビネーションロールをどうぞ
琴乃: 両方成功です
キーパー: ユウのことを心配しながら俯き加減で歩いていると、目の端に何かを捕らえます
琴乃: 何かな?拾ってみます
キーパー: 見覚えのあるそれは、ユウのパスケースです。あなたとお揃いで買った物なので、間違いありません
琴乃: 慌てて、辺りを見渡して「ユウ! ユウ!」と叫んでみます
キーパー: ユウを呼ぶあなたの声は虚しく響くばかりで、残念ながら返事はありません……。パスケースは結構汚れていて、おそらく警察も発見できなかった遺留品でしょう
琴乃: 泣きながら、パスケースを握りしめて、「ユウ!」と叫びます
キーパー: 場所は琴乃の家からユウの家へ続く道の途中、洋館街の外れで、何もない(人気もない)場所です。どうやら、やはりユウの行方不明事件にはこの洋館街が関係していそうです