地底の侵略者キーパーの言い訳。

 実に、10年振り位のキーパーでした。
 基本的には一本道系のシナリオを、PCの自由度を尊重するキーパリングで進行した為、途中散漫な印象を与えてしまったと反省しきりです(汗)。うまく編集して頂いた有味氏に、感謝しております(苦笑)。
 今回、白凰市を舞台にするに当たって最初に考えたのは、「有味氏が手を付けていないプロットの話にしよう」と言う事でした。数多のセッションを再読し、辿り着いたのが「外部から白凰市への侵略」だったのは、特撮とB級SF映画好きな私の業かもしれません(笑)。
 SFと言えば、昨年話題になった「冥王星格下げ」→「冥王星と言えば、ミ=ゴ」と短絡的な繋がりで出来たシナリオです。廃ビルの名前が「手塚ビル」なのも、「手塚治虫→プルゥトゥ(冥王星)」と言う遊びだったりします。
 セッション中では説明不足だったのですが、ミ=ゴの採掘場たる洞窟は白凰市の地下です。本来は高山地帯でしか産出しない筈のレアメタルが、白凰市の地下には相当な規模の鉱脈が存在する事になってます(大小様々な“封印”が存在する故に、地下鉱脈にまで時空の歪みが影響していると言った感じでしょうか)。
 その地下採掘場から更に“門”を越えて行った先にあるミ=ゴの基地は、冥王星です。門の先の世界に適応した姿になる→冥王星は半端なく寒い→イエティと言うかヴーアミっぽい姿と考えたんですが、逆に「イエティ=ヒマラヤ」と受け取られたようです。これまた説明不足で、汗顔の至りです。
 本シナリオのもう1つの柱・呉正秀は、夢野久作の『ドグラ・マグラ』に出て来る「呉青秀(ごせいしゅう)」が元ネタです(呉正秀を音読みすると、ごせいしゅう)。脳を抜かれた呉が代わりに満たされた液体で生き永らえているのも、『ドグラ・マグラ』のテーマの1つ「脳髄はモノを考える所にあらず」をノリで取り入れた結果だったりします。
 呉の出身地、杉山市友成町は「杉山市→夢野久作の本名・杉山泰道」「友成町→友成純一(『地の底の哄笑』の作者)」から考えた、架空の地名です。
 無駄にマニアックなシナリオに、普段通りノリノリで参加して頂いたプレイヤーの皆さんに深い感謝の意を表して、この“言い訳”を終えたいと思います。
 次の機会があれば、白凰市でガチンコのシナリオにチャレンジしたいです。フハッ。

キーパー:へむれん


プレイヤーの言い訳。


 「何卒、白凰市を舞台としたキーパーを!!」という我が儘を快く引き受けていただいたへむれん氏に感謝です。
 キーパーの注文が「誰か一人鷲羽家のキャラクターを」という事だったので、例によってアリオッチにエイラーンをもらうためにダイスで決めた結果、期せずして私が担当することになりました。最初は村瀬やチェに面倒事を押し付けるだけのイヤな野郎(しかも無意識にロールプレイしていた)でしたが、後半は護封らしく先頭に立って怪異に立ち向かって行けたと思っています。
 次回作の構想もあるようなので、発表の日を楽しみに待つことにします。白凰市のシェアワールド化、協力者募集中。

プレイヤー&リプレイ作成:有味 風



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