目録105:ネクロノミコン異聞 ネクロノミコン異聞
刊行年:2011年 出版社:
イカロス出版
定価:1,143円 著者:鳥山 仁
収録作品:−

ヴァレリィ: お待ちしていました。きっとウチ扱いの物件だと思っていました。
有味: ナチス・クトゥルフの架空戦記ものって感じかね。個人的には全然興味のない分野なのだが。
ヴァレリィ: つーか、有味くんって過去の歴史とかにまったく興味がないよね。
有味: 地理・歴史といった社会科が苦手だったので。試験科目は公民を選んでました。
ま、それはともかく本書ですよ。独ソ間の戦闘を扱っているっぽいんだけど、読んでいる箇所がドイツ陣営の話なのかソ連陣営の話なのか度々混乱した。
ヴァレリィ: 〜リッヒがドイツで、〜スキーがソ連でしょ。
有味: それだけ分かりやすかったら良かったんだけどな。あとは、やはり「クトゥルフじゃなくても良いだろ」と。クトゥルフである必然性がない。
ヴァレリィ: やはりそこですか。
有味: オレはクトゥルフには理由を求めてしまう理屈屋なので。本書から「クトゥルフ神話」の要素を抜いても、ストーリーは何ら破綻しないと思うんだよね。
ヴァレリィ: 確かに「異教の神」とか「革命的超越者」が天使や悪魔でもストーリーはブレないね、きっと。
有味: ラノベには辛く当たる傾向にあるし、ラノベに厳しいことを言うのも無粋なんだろうけど、誰かに勧める要素を見出せない一冊だった。実は30ページくらい読んで「これは面白くないんじゃないだろうか……?」と思ってしまったことを白状しておく。
ヴァレリィ: うわー……フォローしようがねェな。



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