有味: |
たぶん登場人物は菊地ワールドのネームド・キャラクターなんだろうけど、菊地ファンではないオレにはもちろん「誰だよてめーは いきなり現れて好き勝手言ってんじゃねーぞ」状態だった。「ついて来られる奴だけついて来い!」と言う、雑な作品。 |
ヴァレリィ: |
この登場人物たちが何者なのか調べようという意欲はサラサラない訳ね。 |
有味: |
話自体も良くある超人跋扈系の菊地クトゥルーの焼き直し。何か目新しい要素があったのかどうか、気付くことはできなかった。そもそも、うつらうつらしながら読んでいたのでしょうがない。 |
ヴァレリィ: |
有味くんにとって、この作品で最も価値があったのはあとがきかもしれないね。 |
有味: |
あとがきで作者氏が「原則的に扱うのはラヴクラフト原典に登場する邪神のみ。他の作家の神話作品は読んでない」とカミングアウトしているので、然もありなん、と。“菊地クトゥルー”ってリアルタイムについて来られていないんだよ。だからいつも同じクトゥルーとヨグ=ソトホースの話になる。つまり、菊地クトゥルーって既に天井を打っているんだよね。 |
ヴァレリィ: |
そりゃ次々にこの時空送りになるわけですな。 |
有味: |
既に35年も前に『妖神グルメ』で天井打ってたってことが分かって、凄く納得いった。さすがにもうこの人にイノベーティブなクトゥルー神話を期待するのは無理だな。今後、読んだ作品はどんどんカプラン時空へ落そう。 |
ヴァレリィ: |
うちは賑わって嬉しいけど、何か釈然としない。 |