目録258:邪神退治24時 クトゥルフ・ブラッド伝 邪神退治24時 クトゥルフ・ブラッド伝
刊行年:2024年 出版社:
KADOKAWA
定価:1,400円 著者:毒島 伊豆守
収録作品:

ヴァレリィ: ……ヴァレリィたん、クトゥルフ神話は“あり物”だと思っているんだよね。HPLをはじめとする歴代の創造者たちのアイデアの集合体で、それをどう解釈、咀嚼して、発展させるかが新たな創造者の腕の見せ所だと思っていて。つまり、“あり物”にオリジナリティを加えて新たなものを作り出すのが、後世の創造者の作業なんじゃないのかな〜って考えているんだよね。
有味: 問題ない
つづけろ
ヴァレリィ: 本作はオリジナリティが圧倒的に足りないかな〜って。“あり物”の上に“あり物”が掛けられた、どこかで見たもののカラー・バリエーションのような印象だったな〜って。面白い、面白くないに至らない、すごく退屈な作品だった。2回寝落ちした。
有味: 結構ゲーム(『クトゥルフ神話TRPG』)用語が出てきて、メタ的な造りの設定なのかと思えば、別にそういうことはないっぽい。日常会話で2ちゃんねる用語を使うような居心地悪さで、所々醒める。個人的に、始めた話はその作品単位内で完結すべきだと思っているので、決着のつかない伏線は不要だと思う。
ヴァレリィ: 続編が決まっているなら第1巻、第2巻てナンバリングしてほしいし、伏線回収できずに打ちきりなら赤っ恥になるよね。未完作品に1,400円払う者の身にもなってほしい。
有味: 個人的には続刊が出ても盛り返せる材料は乏しいと考えているが、とりあえず完結すれば面白い、面白くないの議論ができるので世の中には頑張ってほしい。現状、この作品に割くオレのリソースは尽きた。



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