目録38:秘神界-歴史編、現代編- 秘神界
刊行年:2002年 出版社:東京創元社 定価:各1,300円 編者:朝松 健
収録作品:「恐怖率」「怪奇俳優の手帳」「地底湖の怪魚」、他

有味: まぁ、分厚い割にはそれほどショッキングじゃなかったな。
ヴァレリィ: うわ、導入なしで斬って捨てたよ、コイツ。
有味: いや、発売前は期待してたんだよ。クトゥルフモノだと思えば破壊的な厚さも苦にならなったからな。
ヴァレリィ: でも書き下ろしだよ? 有味くんの大好きな短編がいっぱいだよ?
有味: んー、でもさ、なんつーか、オリジナリティに乏しいよね。既存ガジェットを変化球で投げ込んでくるだけ、みたいな。
ヴァレリィ: 確かに、そろそろ日本発の強烈なオリジナル設定を期待したいよね。
有味: ……たまに核心をつく発言をするね、ヴァレリィ。クトゥルフMLの「くたあ」神のような設定を共有したアンソロジーを期待したい。
ヴァレリィ: だんだんこの本の感想からズレてきたよ。
有味: 一応イチオシは朝松健の「聖ジェームズ病院」。呆れるくらい朝松氏らしい作品。
ヴァレリィ: 相変わらず毒が見え隠れ。
有味: 国内のクトゥルフ作家の現状を把握するための資料としては面白い、等と取って着けたような感想を言ってみる。
ヴァレリィ: 有味くんの個人的な趣味には合わない短編集だったんだね、等と取って着けたようなフォロー。
有味: 「秘神界、英訳されますよ!?」と喜んでいた朝松氏は正直言ってトホホです。
ヴァレリィ: フォロー台無しにするなよ! 死なすぞ!?



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