目録56:クトゥルー神話 ダークナビゲーション クトゥルー神話 ダークナビゲーション
刊行年:2006年 出版社:ぶんか社 定価:1,500円 編者:森瀬 繚
収録作品:−

有味: ぶんか社からこの手の書籍が出ることを、ニョグタあたりに感謝しようじゃないか。
ヴァレリィ: いきなり感謝する神が弱気ですな。
有味: 表紙の「若き読者たち(ダークヤング)のための入門書(ネクロノミコン)」という文字を見てもっとトホホ書籍かと思ったけど、なかなか面白かった。
ヴァレリィ: クトゥルー神話自体の成立よりも、それが日本に入ってきてから近年までにどう変遷したかということに重点を置いた研究書と見ましたが、どうでしょうか、裁判長?
有味: うむ、検察官の珍しくまともな分析を認めます。後年、デモンベインが完全に忘れ去られた時にもう一度読み返してみたいね。
ヴァレリィ: デモンベインが猛威を振るっている本だよね。昨今のクトゥルフ・シーンには外せない題材ですな。
有味: デモンベインから入ってくるニューカマーもちゃんといるらしいからね。この本に話を戻すと、もう1、2本短編を入れてくれたらさらに違った価値の本になったと思う。アリシア・Yの外伝は嬉しかったけど。
ヴァレリィ: んじゃ、最終的な判決をどうぞ。
有味: 途中までは「良くも悪くも表紙のとおりの本」と切って捨てようと思っていたが、通して読んでみたら一貫したテーマをちゃんと持っていたっぽい。今までになかった本だから「新しい」のかも。
ヴァレリィ: 意外とソフトな判決でした。
有味: 私信:鳥取の叔父貴へ。
私にデモンベインのコミック版を勧めるのはヤメテください。



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