対決



5-1

回復した三間坂里香

 前回後回しにしておいた遠山悠乃の日常についての補則。
 沢渡真雪による何らかの処置によって死の淵から生還した悠乃は淵沼順哉同様1D20の正気度を喪失します。ダイスの出目は5。なんと淵沼の1/4です。女性の強さには感服します。ただし、爬虫類恐怖症からは逃れられません。後々、この恐怖症が大きく意味を持ってくるのですが、それはまた後の話。
 学生生活に復帰した悠乃は、医学部の教授数名から声をかけられます。卒業後の進路について尋ねられ、自分のゼミに来れば進路の世話ができる、という話が何件も舞い込みます。國大付属病院から県外の療養所まで様々な話が持ち込まれ、悠乃の卒業はまだ先なのですが、将来の心配は無さそうです。もちろんこれもどこかの名家の手回しであることは疑いようもありません。


遠山 悠乃悠乃: あ、なんかそれは嬉しい状況
各務: 全員前途有望ですな
古海: そんな状況でもバイトは続けてね>悠乃
深崎: そうそう、みんなのアイドル
悠乃: とうぜん! 社会勉強ですw 動機は、古海さんと同じなんです(※古海の探偵志望理由は「色々な境遇の人間を観察できる」というものでした)
古海: 人間観察から魔道書観察に趣味をシフト
深崎: 破滅します
悠乃: 破滅しますよ……
淵沼: なんか私と他の人で差ないですか?
キーパー: やりがいのある仕事です>淵沼
淵沼: 本当かよ~w
深崎: ほ・ん・と
キーパー: 編集長「期待してる! 頑張ってくれ!! 頑張ってくれないと、俺が……orz」>淵沼
淵沼: そうか、じゃあ頑張らなきゃなw

ライン

キーパー: あれから2ヶ月が経過しています
深崎: 長い……
古海: 皆忙しい日常?
キーパー: そうですね。多忙な日常にも慣れてきたところでしょう
深崎: いそがないそがな
淵沼: 任された特集記事は紙面に載ったのだろうか?
キーパー: 各方面から非難ごうごうです。しかし情報のリークとかがあったりして、どうもきな臭いです>淵沼
淵沼: やっぱり……
各務: 最近あまり白凰リサーチに行ってないなぁ(※株式会社ブルーエアー総合輸送は創業以来の活況で各務は多忙を極めているのです)
キーパー: では各務以外が白凰リサーチ事務所にいると、例によって電話が……
深崎: ……きたっ
古海: 取りましょう。「ハイ、こちら白凰リサーチです」
キーパー: 電話は四鴛圭一郎からです。圭一郎からの電話も久しぶりですね
古海: 「ご無沙汰しております。本日は何か?」
四鴛 圭一郎キーパー: 圭一郎「その節は大変お世話になりました。実は……」
古海: 嫌な予感
深崎: 同上
キーパー: 圭一郎「三間坂里香さんを覚えておいでですか?」
深崎: 忘れられない
古海: 「ええ、覚えていますが……」
キーパー: (直接には知らんけどw>深崎)
深崎: 背後霊の記憶が……
淵沼: 淵沼的にはもう係わりたくない
古海: 「今更彼女に何かあったのですか?」
キーパー: 圭一郎「療養の甲斐あって、正気を取り戻しまして」
古海: 「それはなによりです」
キーパー: 圭一郎「里香さんは過日の非礼を皆さんにお詫びしたいと言っています。もしよろしければ面会してやってはくれませんか?」
各務: こえー
深崎: 復讐するつもりだったりして
淵沼: い・やw
各務: 会いたくない(ここにいないけどw)
古海: 「そうですか。では皆さんに声をかけてみます。面会時間は……以下略」
キーパー: 圭一郎「ありがとうございます。"皆さん"をお待ちしてます」
各務: コワッ
キーパー: ここで古海は〈心理学〉ロール。深崎と淵沼は〈心理学〉の1/3で(古海と淵沼が成功)。古海と淵沼は気付きますが、いつもの歯切れのよさがなく、圭一郎は何かを隠している感じです
古海: それは今に始まった事じゃないような
深崎: とはいいつつ、いつも正直だった訳じゃない気も……
各務: だねぇ(※圭一郎が嘘をついた事は一度もありません)
淵沼: 「なんか企んでるな、あの野郎」
古海: 「では失礼します」ガチャンと。とりあえずこの場に居る二人には話を通す
キーパー: 怜衣「各務さんや遠山さんにも連絡しておきましょう」
各務: 連絡されたくないなあ……
キーパー: 怜衣「逃がしません」(ニヤリ)
各務: がーん

ライン

キーパー: そんな訳で見舞い当日です。悠乃は授業が終わって現地合流できます<國大付属病院
悠乃: 現地で待ってます
深崎: 花束でも仕入れときます
キーパー: 集まったのは皆さん5人です。真雪はあれからぱったり姿を見せていません
古海: 全員合流したら聞いていた部屋に向かいましょう
キーパー: 部屋の前の長椅子で、圭一郎が待っています。圭一郎「ご無沙汰してます。今日はお忙しい中ありがとうございます」
古海: 「……二ヶ月ぶりですか」
悠乃: 軽く会釈します。で、後は古海さん達に任せますw
キーパー: 圭一郎「一応あまり興奮させないようにと医者から言われています。ぶっちゃけると、度々〈精神分析〉ロールが必要かと……」
各務: 治ったといってもこの程度か~
キーパー: 正気度0でしたから<里香
古海: 「ご心配なく」>悠乃をチラ見
悠乃: 困ったような顔で返しますw>古海
キーパー: では病室内に。圭一郎は席を外します
古海: ん? 一緒に入らないんだ
三間坂 里香キーパー: ベッドから半身を起こして、里香は皆さんを出迎えます。「その節は大変ご迷惑をおかけしました。初めまして、三間坂里香です」里香は深々と頭を下げます
深崎: 「初めまして……、これを」と言って花束を差し出す
古海: 「『初めまして』。お体の調子はいかがですか?」
各務: 大人だ
深崎: じぇんとるめんだ
キーパー: とりあえずパッと見て〈精神分析〉>ALL(古海と悠乃が成功)。里香の精神状態が快方に向かっていることが分かります。このまま療養を続ければ、退院する日も来るでしょう
悠乃: じゃ、古海さんと目線を交わしてうなずきあいましょうw
古海: うんうんw
深崎: (・_・?)
悠乃: 「良い方向に向かっているみたいですね。……もう、過去に留まり続けないで生きていく決意はつきました?」(ゆっくりと、優しげに)
キーパー: 何か聞きたい事があればどうぞ
古海: 全部切り出しにくい話なんだよなー
キーパー: その辺は彼女も覚悟しての面会希望でしょう
古海: 「……では、単刀直入にお聞きしますが、あなたと義景氏との関係はどのようなものだったのですか?」

 ベッドの上の里香が話した内容は以下の通り。
 三間坂家が代々四鴛家の執事として仕えていたため、里香は祖父に連れられる形で四鴛家に出入りするようになりました。四鴛家の中でも義景は特に里香を可愛がってくれそうです。
 長じるにつれ、里香は義景を異性として愛するようになっていきました。優秀な十三家の当主であり、凄腕の外科医であり、見目が良く独身の義景に、若かりし日の里香は夢中になったそうです。そして里香は義景を相手に純潔を散らせます。
 何度も義景と身体を重ねていく内に、いつしか薬を使われ、性行為の相手は「セベクの子供」と入れ替わりました。そのことに気付いていたのか気付いていなかったのかは、今の里香には分かりません。
 19年前、水澱地区で義景が四鴛義信によって射殺されたことを知らされた時、里香は正気を失い、狂気の世界の住人となり、「セベクの子供」を義景本人と信じながらも、旧四鴛本宅に埋葬された本物の義景の胴体の墓守を続けました。その間に「セベクの子供」との間に奇怪な混血児(畸形児)を作り続け、その度に死産を繰り返します。唯一生きたまま生まれてきた"坊や"(第3回『畸形』で登場した、あの「出来損ない」です)を慈しみ育てました。"坊や"の話をした時、里香は顔に慈愛の表情を浮かべます。
 里香の話は以上です。ビデオ「実験記録」の謎とその背景にあった惨い話が、雰囲気を消沈させます。


キーパー: コンコン、とドアがノックされ、圭一郎が顔を覗かせます。「時間だそうです。もうよろしいでしょうか?」
古海: 「あ、最後に一ついいですか?」
淵沼: 刑事コロンボみたい
悠乃: w
キーパー: 里香「?」
古海: 「この少女に見覚えは?」 つ【真雪の写真】
深崎: おおっー
悠乃: うあー、ほんとにコロンボみたいw
淵沼: ナイス
キーパー: 里香「そうそう。さっきから気になっていたんですけど……」
深崎: なになに?
キーパー: 里香の怒りゲージMAX!!
悠乃: ななな、なんで?
キーパー「あの娘はっ!? 義景様と美弥子様の間に生まれた、あの娘はっっっ!?」
各務: ひええ
古海: 「お、落ち着いてください。ね?」
キーパー: 圭一郎が呼んだ医者たちが現れて、バタバタと暴れだした里香をベッドに押さえつけ、皆さんは病室から追い出されます
古海: あーあ

 圭一郎から真雪の素性についての調査を改めて命じられ、PC一行は先日まで轡を並べていた、そして今は姿を消したあの「沢渡真雪」について調査を開始します。