高級住宅街にある、リッチな佇まいの公園。あまり広くはないけど、趣向が凝らされた園内や巨木など、見どころもあります。近くの美術館を訪ねた後に是非!
●ロケーション:6区
●アクセス:メトロ2号線 Monceau
●モンソー駅そばの入り口。金箔もきらびやかな鉄柵の門がおハイソな感じですねえ。周りが全部こんな柵で囲われています。

 パリの公園って凄いかも!と思ったきっかけは、このモンソー公園でした。イギリス式庭園の、ゆるやかな道となだらかな起伏の芝地、白く美しい彫像、多くの木々や花々、美しい池…。う〜ん、ディス・イズ・ヨーロッパ!と感動したのです。
 このモンソー公園は、高級住宅街にあるちょっとハイソな感じの公園で、元々はオルレアン公(後のフィリップ平等王)が1769年に作った個人邸宅用の庭ということで、ゴージャスに作られたようです。今でも公園を囲む柵は、黒と金のゴージャスなものだし、公園のムードもファミリーな感じはなくて、お昼時は近くのオフィスで働いてると思われるパリジャン達がランチをしに来ます。北側の入り口を入ってすぐのところに売店があって、軽食や飲み物が買えるんですね。もちろん、近くのブーランジェリーで買ってきてもいいんですけど。それを持って芝生の中でランチ、ベンチでランチっていうのも気持ちがいいものです。夏の日差しの熱い時期は、木陰のベンチは凄く人気。日光浴が大好きなパリっ子でも、やっぱり木陰が良いんでしょうね。
 公園近くにはチェルニュスキ美術館やニッシム・ド・カモンド美術館があり、18世紀の貴族の館そのままの美しさが、その近辺を際立って洗練させているように思えます。1861年に、ここを一般に使えるようにしたのはナポレオン三世なんですと。
 さほど広い公園でもないのですが、その美しさはピカイチ。緑の季節には芝生が絨毯のようで、その中に立つ白い彫刻との対比が凄く美しいんです。秋にはその緑の上に茶色の枯れ葉が落ちている様もまた絵になりますね

●夏のモンソー公園。緑が濃く、日差しも気持ちいいのです。
●こちらは秋バージョン。黄色い枯葉が緑の上に落ちて美しいー。彫刻もひときわ映えます。
●公園中央の小さな滝。いかにも自然の造作のように作り込まれています。

 また、銘木があるのでぜひ見つけて欲しいのですが。ひとつは西洋かじかえでの木で、樹齢130年以上、幹の周囲が4メートルです。写真で見ても分かるように、凄い貫禄と威容を誇っています。もう一つはすずかけの木で、こちらは更に上を行く樹齢180年、この公園のある8区では最年長の木ということで、幹の周囲も7メートルとジャンボ! どうしてこんな大きく育つのかなー?

●なんという枝っぷりでありましょうか! 人間のサイズが分かりますか? こちらは西洋かじかえでの木でございます。