2008年青春18きっぷの旅(1日目:北へ)

 旅行雑誌や旅行情報サイトなどで見て、以前から行きたいと思っていた場所があった。
 夏休み初日、7:14、千歳駅。青春18きっぷを片手に札幌行き普通電車に乗り込む。

 札幌から先へ進もうとするが、ちょうど良い普通電車がない。次の普通電車を待つと目的地まで到達するのが難しくなる。そこで早速、ワープすることに。札幌8:30発稚内行き「スーパー宗谷1号」に乗車。この列車も一度は乗ってみたかったんですよね。
 夏休みということもあって乗客が多く、4両の基本編成に2輌増結の6輌編成でほぼ満席。そして、乗った車両の半数近くが外国人旅行客で、各国の言葉が車内で飛び交っています。

 札幌駅を発ってしばらくすると隣の女性から「Excuse me …」と声を掛けられた。日本人だと思っていたので突然の英語で狼狽したのだが、状況を理解できたので「OK!」と答え席替え。
 誤解されては困るが、聞き取れた英語は「Excuse me」のみで英語を理解したわけではありません。全ては状況判断です。窓側の席に日本人、通路を挟んで親子3人連れ。子供が両親の間を行き来するし、話しづらい。この状況で申し訳なさそうにお願いされる事といったら…。後で判った事だけど、子供が「我是…」と言っていたので中国から来た家族なのでしょう。だったら「请你能換个座位吗?」と言ってくれた方が理解できたのに…。

 旭川駅に到着すると、ほとんどの人が下車。おそらく旭山動物園が目当てなのでしょう。空席の目立つ「スーパー宗谷1号」を見送り、旭川11:15発名寄行き「快速なよろ」で青春18きっぷの旅の再開です。
 単行のキハ54系は満員御礼。しかも乗客のほとんどは旅行客で名寄以北へ行くであろう人ばかり。このまま最終目的地まで立ち続けるのは辛いため、名寄到着と同時に駆け出し、接続する各駅停車に飛び込み、座席を確保。これで4時間立ち続けることは避けられました。

 鉄道ファンの間では音威子府駅の蕎麦は有名で、これを食べるために特急ではなく各駅停車に乗っていると言っても過言ではない。約10分の停車時間で、一旦改札を出て蕎麦を購入。その場で食べても良いのだが、せっかくなので車内へ持ち込んで食べる。車窓から自然を眺めながら蕎麦を食べるのは格別ですからね。

 宗谷本線沿線は自然が豊富で飽きないですね。エゾシカが餌をついばむ姿が見られたり、抜海~南稚内間では日本海を見下ろしたり。残念ながら曇っていて利尻富士を見ることはできませんでしたが…。
 16:39。千歳駅を発って約9時間半で終着駅稚内に到着。到着ホームの反対側には旭川まで乗車した「スーパー宗谷1号」が「3号」として札幌へ旅立とうとしていました。

 稚内駅から歩いて更に北へ向かいます。するとギリシャ建築を思わせるような防波堤ドームが見えてきます。昔は稚内桟橋という駅があり、ここまで線路が延び、ここから樺太へとつながっていたそうです。
 明日はその樺太に少し近付いてみようと思います。