本日の出発地は千歳。「青春18きっぷの旅」と銘打ってますが、今回鉄道を使うのは千歳~小樽間の往復のみです。
雨が降る中レンタカーでまず向かったのは、積丹半島にある「日本の渚百選」の1つ島武意海岸。小樽市を抜け余市町に入る頃には雨が止み、多少は期待できそうです。
駐車場に車を停め、近くにある狭いトンネルを歩いて抜けると目の前に海が広がり、下の方にはプライベートビーチのような小ぢんまりとした海岸があります。
この駐車場から女郎子岩までの約2kmは遊歩道が整備されていて、大自然の中をハイキングできるようになっています。せっかくなので女郎子岩まで行こうと試みると、思った以上にアップダウンが激しく体力を使います。展望台から景色を眺めたり、野生のリスの出迎えを受けるなど楽しみながら進んだのですが、残り3分の1の所で雲行きが怪しくなりだしたので引き返すことにしました。
次に向かったのは神威岬。ここは旅行雑誌や旅行情報サイトで知ってから、一度は行ってみたいと思っていた場所の1つなのだが、天気が持つか非常に心配。
すると不思議な事に、神威岬に近付くにつれて晴れ間が覗いている。駐車場に近い展望台から見渡してもご覧の通りここだけ晴れている。
ここ神威岬にもなぜか義経伝説が残されているんです。
兄頼朝に追われ蝦夷地に落ち延びて来た義経。酋長宅でしばらく過ごすのだが時を虚しく過ごすのが忍びず旅立ってしまった。その後を追ったのが義経を慕っていた酋長の娘。
しかし時遅く、義経はここ神威岬から船出してしまった後だった。叫んでも声が届くこともなく、悲しみにうちひしがれ身を海に投じてしまう。すると娘は神威岩に化身し、女人を乗せた船が通ると転覆するようになってしまった。
と、あらすじはこんな感じ。この伝説を知っているのと知らないのとでは、感じ方も違ってくると思う。
岬の尾根伝いに遊歩道が整備されているが、それでもアップダウンが激しかったり、狭くてすれ違うのも難しい場所があったりと先端部には容易にはたどり着けない。
しばらく進むと女人禁制の門が現れる。今でこそ女性も先へ進めるが、女人禁制となった理由は義経伝説のとおり。
歩いていると暑くなってくるのだが、冷たい風が心地良く、汗をかくほどまでにはならない。そして何よりも、美しい海を見ていると疲れを忘れさせてくれる。見渡す限り水平線で地球が丸い事が実感できるし、他とは違う鮮やかな青い海。噂に違わぬ美しい場所です。
30分ほどかかったでしょうか、神威岬の先端部に到着すると目の前に神威岩が見えます。
どうです、女性の後姿に見えませんか?
小樽へ戻り始めると、雨が降り出してきた。天候といい美しい景色といい、まるでそこに神がいるかのように思わせてくれる神秘的な神威岬。一見の価値ありです。夕日も絶景というから、次はその時間帯に訪れようと思います。
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