2010年夏のぶらり旅(後編)

 8月13日(金)
 旧国鉄二股線(現天竜浜名湖鉄道線:掛川~新所原間)が開通して70年。これを記念してか、JRから「天浜線・漫遊きっぷ」というJRの乗車券と天竜浜名湖鉄道線の一部区間が乗り降り自由となる切符が発売されているので、これを機に行ってみました。

 まず始めに下車したのは気賀駅。この駅から徒歩3分の所に東海道三大関所の1つ「気賀関所」(入場料200円)があって、向番所の中にある牢屋まで見れたり、遠見番所(櫓)に登れたりと、予想以上に楽しめました。
 気賀関所を見終わると時刻は10時45分。
 浜名湖はご存知のとおり“うなぎ”が有名で、気賀駅から徒歩5分のところに旅番組で度々登場する清水家という鰻屋さんがあります。その清水家の開店時刻が11時と、ちょうど良い時間なので行ってみました。
 開店とほぼ同時に入ったので難なく席に着くことができましたが、注文した「うな丼(吸物付き1955円)」が目の前に運ばれて来るまでおよそ50分も待つことになるとは…。注文を聞いてからうなぎを捌きだしたのかな? 味は噂に違わず美味しかったです。
 会計を済ませて店を後にする時には「席にご案内できるまで1時間、そこから30分ほどお待ち頂くことになります。」と店員さんが来店客に伝えるほどになっていたので、時間に余裕がないと来られないお店ですね。

 腹も満たされたことなので本日の最大の目的地、天竜二俣駅へ。
 天竜浜名湖鉄道は全体的に旧国鉄時代の面影を残していて、国鉄二俣線が開業した当時に建設された施設がいくつか現役で頑張っています。

 その中でも天竜二俣駅構内にある運転区(旧遠江二俣機関区)の事務室,転車台,扇形機関庫,浴場は国の登録有形文化財に指定されていて、この場にいると40年近い時の流れを飛び越して蒸気機関車全盛期にタイムスリップしたような感覚になります。

 毎週金~月曜日と祝日に開催される『転車台見学ツアー』に参加すると、これらの施設を見学することができます。天竜浜名湖鉄道社員の方の説明と見学記念硬券が付いて大人100円・小人500円(天竜浜名湖鉄道を利用されていない方は大人200円・小人100円)はお値打ちだと思います。所要時間はおよそ40分。

 新所原駅へ向けて帰路に付くのですが、汗をかいて身体がベトベトして気持ち悪いため宮口駅で途中下車。宮口駅からバス(片道190円ですが、行きは無料!)で8分ほどの所にある日帰り温泉施設『あらたまの湯』で汗を流すことにしました。ここのお湯は炭酸水素塩泉(重曹泉)で、ヌメリのあるいわゆる“美人の湯”です。露天風呂でノンビリとしていると「日本人で良かったなぁ~」って思いますね。水着を着て風呂に入ったらこの開放感は味わえないですからねぇ。