哀願の言葉 5

 彼女にとって、一番大事な部分が、男の眼前に無防備に晒される。

 まだ、誰にも見られたことが無い場所。まだ、誰にも触れられたことが無い場所。
 それが今、足を大きく広げさせられた状態で、全く隠すことが出来ないことに、恥ずかしさで顔を真っ赤にしている。

 男は彼女の前にしゃがみこみ、その形、色、匂いをじっくりと観察していく。年齢の割りにはまだ薄い陰毛。割れ目の中に綺麗に収まった薄桃色の陰唇。

 そして、男はいよいよ触感を試すため、その手を伸ばす。下着の上からとは違い、直接、指先で触れると、その形状と湿り気が生々しく感じられる。
 さらに、両手の親指で、左右に陰唇を広げると、その上端からクリトリスが少しだけ顔を覗かせる。

 震える小さな声。

「いや・・・」

 指先で、表面のヒダをゆっくりとなぞっていく。上から下へ、下から上へ。その往復を何度か繰り返すと、やがて、粘着質の液体が、奥から滲み始める。

「・・・違う、違うのに・・・」

 体が熱くなるのを必死に否定しようとする。

 指先が彼女の割れ目へと差し込まれる。まだ、ほとんど指先が入っていないのに、途端に大量の淫液が溢れ出す。これまでの愛撫で、彼女の受け入れ態勢は、充分なようだ。
 人差し指と中指を揃えて、ゆっくりと挿入していく。

 彼女は目を瞑って、今の瞬間が早く過ぎ去るのを待っている。

 指の出し入れを何度も繰り返す。時折、中を指先でかき混ぜて、刺激を強めていくと、次第に彼女の体が熱を帯びてくるのが分かる。

 汗ばんだ肉体から、まだ瑞々しい色香が匂いたつ。

 やがて、彼女の顔が紅潮して、目も虚ろになり始める頃、瞬間、その両手両脚を、痙攣させるように突っ張らせ、そのまま絶頂に達した。
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