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**** 溺愛と 肥満と 産卵停止 ***
*以前のレポートより はや1年が過ぎようとしています。
その後の我家の鶏さん達のお話ですが...先に申し上げておきますが、以下の内容は私の失敗談とその対策です。
くれぐれも鶏さん可愛さのあまり、私みたいに過保護な事はしないで下さいね。*
*** 溺愛... それは??? ***
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あれからずっと、私も母もすっかり鶏さん達を、恰も孫を溺愛するおばあちゃんの如く、
甘やかし、過保護状態を続けてきました。鶏さん達は、毎朝 毎夕飼料を余る位あげているのにもかかわらず、
私達の顔を見ると その都度大騒ぎでエサをねだります。私達もまたそれを、育ちざかりなのかナ等と思いながら、あまり喜ぶので
いつもおやつのごとく食パンを1羽につき1枚ずつ与えていました。
それが1日2回の日も有りました。 毎日食パン2袋が消費されて行きました。
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*** 鶏さん達の食欲 ***
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私は専門家ではありませんので正確なことは分かりませんが、
私のイメージではメス鶏は産卵開始前と巣篭もり前に 、驚く位食欲が増えます。おやつにパンを与えていて思ったのですが、普通食パンを1枚与えると追加で2枚目
を与えると残しますが、
産卵開始前や巣篭もり前のメス鶏は食パン2枚をあっと言う間に食べ、その後もまだ
そわそわしています。おかしい... この子だけはとにかく大食いだナ... なんて思っていたら初卵を産ん
だとか、
巣篭もりを始めた、と言う事が記憶に有ります。
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*** 後藤孵卵場さんの本 ***
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ある日、紀伊國屋書店ネットショップで検索をしていて、あの有名な後藤孵卵場/後
藤静彦さんの"ひよこに賭ける熱き思い" と言う本を発見し、購読しました。
(もちろん内容は とても良いお勉強になりました。)その中でも特に心に残り、今後の為に大切だと思った事が2件ありました。
それは、以下の2項です。
1:鶏は過食させたり、片寄った炭水化物だけの様な飼料ばかりを与えていると、
太って卵を産めない鶏になる。
2:原種(1つの血統)の鶏より、2種の鶏との交雑種の1代雑種(F1)の方が生命力
が強く、病気に罹り難い。そう言えば....
うちの鶏さんのあの大食いの子は 巣篭もった時にも卵を抱かせなかったので、
直ぐに巣篭もらなくなり、離巣したにも拘わらず肥満のせいか、もうかれこれ
4〜5ヶ月も休産しています。それと、よく烏骨鶏達は弱り、病気にも罹り、獣医さんのお世話になったけれど、烏
骨鶏とアローカナのハーフは見るからに、とにかく活発で、すごく丈夫だなぁ... 一
度も元気を失った事がありません 。
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** 過食 肥満 産卵停止 そしてその対策 **
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太って卵を産めない鶏になるって? 困った! もう一生産めないのかしら... 。
大変だーーー!
私はあわてて、自然欄ネットワークの名越さんに御相談させて頂きました。やはり... 。 鶏は肥満になると卵は産まなくなるそうです。
対策は日頃からエサは朝与えたら昼には無くなる位の量にして、肥満の鶏は水だけあげて
数日の絶食が必要ということです。減量して、元の状態(体重)に回復すれば大丈夫、
とのアドバイスを頂きました。あぁ... 良かった... 。
私はさっそく肥満メス鶏の体重を計り(1.55Kg)、エサも絶食は不安なので(まだ過保護...)
他のとりの4分の1の量にしました。他の鶏さん達のエサは、1羽につき小さいぐい呑みのオチョコに1.5杯ずつにして様
子をみました。
食べる量を見ながら最終的には1羽につきエサはオチョコに2杯ずつ(70g)と決定しました。そうすると不思議!
半年近く卵を産まなかった鶏が数日後には体重も1.2kgに減り、産卵を開始しました。
また、他の鶏さん達も産卵が旺盛になり、それぞれに月間の産卵量が増えました。
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** 肥満と 巣篭もり子育てダイエット? **
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今までの過保護とエサの与え過ぎが一番いけなかったのですが、それにしても
なぜ他の鶏さん達は産卵していたのに、何故、あの大食いの子だけ超肥満になり産卵
休止したのかナ。 色々考えてみました。メス鶏は巣篭もり前に食欲がぐんと増えます。しかし、卵を抱いている間と子育ての
最初の時期は動きませんのでカロリー消費は少ないですが、それ以上にもっとエサも
食べません。 すなわちその期間が少しずつのダイエットになる訳ですね。そして ヒナが50日齢位に育った頃(体重もちゃんと減って?)また産卵を再開し
始めます。あの大食い肥満の子だけは卵を抱かせなかったので、直ぐに座らなくなって仕舞いましたが、
それは 巣篭もりに備えて体重が増えているのに、結果、巣篭もりをせず、就巣時の
ダイエットのプロセスが抜け、また直ぐに通常通りの食生活に戻ったので
ずっと肥満のままと言う事です。半年弱、産卵休止して居ましたが、ダイエットなしでは、まだまだ休止期間は延びた
事でしょう。他の鶏達は過食であったとしても就巣と子育てを経ているので、ダイエットが行わ
れ、産卵再開が予定通りに行われたのだと考えました。この様に考えて見ると就巣には季節等が関わるとしても、もしかしたら、産卵休止と肥満の関係は、
( 就巣前, 食欲増加 -- 就巣開始, 産卵休止 -- 就巣中, 少食, 体重減少 -- ダイエット完了, 産卵の再開 )この様な予想も当てはまる気がします。鶏が巣篭った折 無理矢理、何らかの形で座らない様にさせても直ぐに産卵を再開し
ません。それはまだ、ダイエットプロセスを経ていないから.、即ち、体重が減ってないからかもしれませんね。
この件につきましては、これから先にまた実験してみて結果が出たら御報告させて頂きます。
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*** 最後に ***
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とにかく生き物は、自分で育てると可愛くて仕方がありません。
それ以外の理由でも、より充分な栄養を与え健康に育てようと目指したにしても
飼料は適切な量でないと 気持ちとは裏腹で愛する生き物の健康を害し寿命を縮めます。過ぎたるは及ばざるが如しですが、今回私は間違った親切で、鶏さん達に悪い事をしてしまったなぁと思いました。
そして私本人もこの間、血糖値が高いと言われました。自分の管理も同じ事ですね。
大反省です。*
我が家の烏骨鶏 / 歩泰朗さん コメント
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christia 女史とは烏骨鶏を通じて、女房共々いろいろと仲良くお付き合いをさせて貰って
います。図々しく、christia 女史のお宅にまでお邪魔し、養鶏に関する情報交換は当然の
事として、食事まで頂いてしまいました。
自然卵養鶏に関する情報も少ないですが、それに輪をかけて烏骨鶏の飼育に関する情
報は少なく、手探り状態で飼育していますが、お互いの経験を共有することが必要だろう
と考えています。
christia 女史とはお互いに問題があれば、何時も情報交換をしています。
今回の執筆は前回の「就巣対策」に関する会話の中での執筆依頼です。
お互い、烏骨鶏飼育の経験浅い中での話であり、粗雑な情報ですが、参考になれば幸いです。ところで、就巣する鶏が全て食欲旺盛で肥満鶏になるかと云えば、我が家ではそうで
もありません。
中には太らないままに就巣する鶏もいます。
しかし、我が家にも太った鶏がおり、その体重を測定してみますと1.5Kg前後はあり、
産卵から遠ざかっていました。
別の部屋に就巣している鶏と一緒に10羽隔離し、餌を減量してやると、10日程経つと
一羽が産卵を再開し、2週間目位には5羽が産卵する様になりました。
就巣と肥満に関しては隔離し、飼料を減量すれば、それなりの効果がみられます。
まだ、この方法は継続中で、最終確認のものではありません。*
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