■銅(Cu)■ Copper
◆概要◆
銅というと金属そのものを思い浮かべてしまいますが、栄養素としては
非常に重要な働きをしています。
それは、鉄の吸収を助け、鉄がヘモグロビンになる際に必要不可欠な元
素だからです。つまり赤血球が作られる際になくてはならない元素なの
です。従って、貧血というと鉄分不足と考えがちですが、銅が足りなく
ても同じ結果になります。
銅はアミノ酸のチロジンを毛髪や皮膚の着色因子として働かせます。若
くして白髪が多い場合は銅欠乏の可能性があります。
また、体がビタミンC使うときに銅が必要です。
普通に食事をしていれば普通は不足することはまずありません。もし銅
製の調理器具を使っている場合は銅の摂取量が多くなります。
◆一日の摂取量◆(日本人の食事摂取基準2015年版)
銅(Cu) (mg/日) |
| 男性 | 女性 |
年齢 |
推定平均 必要量 |
推奨量 |
目安量 |
耐容 上限量 |
推定平均 必要量 |
推奨量
|
目安量
|
耐容 上限量 |
0〜5(月) |
- | - |
0.3 | - |
- | - |
0.3 | - |
6〜11(月) |
- | - |
0.4 | - |
- | - |
0.4 | - |
1〜2(歳) |
0.2 | 0.3 |
- | - |
0.2 | 0.3 |
- | - |
3〜5(歳) |
0.3 | 0.4 |
- | - |
0.3 | 0.4 |
- | - |
6〜7(歳) |
0.4 | 0.5 |
- | - |
0.4 | 0.5 |
- | - |
8〜9(歳) |
0.4 | 0.6 |
- | - |
0.4 | 0.5 |
- | - |
10〜11(歳) |
0.5 | 0.7 |
- | - |
0.5 | 0.7 |
- | - |
12〜14(歳) |
0.7 | 0.8 |
- | - |
0.8 | 0.8 |
- | - |
15〜17(歳) |
0.8 | 1.0 |
- | - |
0.6 | 0.8 |
- | - |
18〜29(歳) |
0.7 | 0.9 |
- | 10 |
0.6 | 0.8 |
- | 10 |
30〜49(歳) |
0.7 | 1.0 |
- | 10 |
0.6 | 0.8 |
- | 10 |
50〜69(歳) |
0.7 | 0.9 |
- | 10 |
0.6 | 0.8 |
- | 10 |
70以上(歳) |
0.7 | 0.9 |
- | 10 |
0.6 | 0.7 |
- | 10 |
妊婦(付加量) |
| |
| |
+0.1 | +0.1 |
- | - |
授乳婦(付加量) |
| |
| |
+0.5 | +0.5 |
- | - |
◆主な働き◆
・鉄の吸収促進
・ヘモグロビン、RNAの合成
・タンパク質の代謝
・骨格神経の発育を促す
・毛髪を自然の色に保つ
・エネルギー産生
・結合組織(エラスチン)の生成を助ける
◆欠乏すると◆
・貧血
・脱毛
・呼吸障害
・消化障害
・心臓障害
・白髪
・むくみ
・骨格不全
・骨多孔症
・動脈硬化
・甲状腺機能低下
・胃腸の弱化
・うつ
・月経不順
・しわ
・たるみ
◆気をつけたいこと◆
・銅の摂りすぎは不眠症、抜け毛、月経不順、うつ病の原因になる
◆多く含まれる食品◆
・青のり
・レバー
・豆類
・プルーン
・えび
・魚介類
・小麦全粒粉
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