■ビタミンD■
◆概要◆
ビタミンDは脂溶性ビタミンです。
日光の紫外線が皮膚の脂肪に作用してビタミンDが作られることから
日光のビタミンとも呼ばれています。
普通に日光を浴びていれば、ビタミンDが不足することはまずありま
せん。真冬の曇天の日でも、顔と両手が1時間も日光に当たっていれ
ば、ビタミンDの一日の所要量100IUは合成されます。
ただし、まっ黒になるほどの日焼けはビタミンDの合成を逆にストッ
プさせますから注意が必要です。
もし、日中のほとんどをオフィスや屋内で過ごす方は、食事やサプリ
メントからビタミンDを補給する方がよいと思います。
ビタミンDはカルシウムやリンの吸収を良くし、骨や歯にカルシウム
やリンが沈着することを助けます。
ところがビタミンDの摂り過ぎは逆に骨からカルシウムを溶け出させ
てしまいます。その量は一日に20000IUを長期にわたって摂り続けた
場合といわれています。
これほどのビタミンDを摂り続けなくても、カルシウムの摂取量が少
なければ相対的にビタミンDが多くなり、過剰症に近いことが起きる
危険性がありますから、カルシウムの摂取量にも注意して下さい。
ビタミンDは、ビタミンA、C、コリン、カルシウム、リンと一緒の
時に最高の働きをします。
◆一日の摂取量◆(日本人の食事摂取基準2015年版)
ビタミンD (μg/日) |
| 男性 | 女性 |
年齢 |
目安量 |
耐容上限量 |
目安量 |
耐容上限量 |
0〜5(月) |
5.0 | 25 |
5.0 | 25 |
6〜11(月) |
5.0 | 25 |
5.0 | 25 |
1〜2(歳) |
2.0 | 20 |
2.0 | 20 |
3〜5(歳) |
2.5 | 30 |
2.5 | 30 |
6〜7(歳) |
3.0 | 40 |
3.0 | 40 |
8〜9(歳) |
3.5 | 40 |
3.5 | 40 |
10〜11(歳) |
4.5 | 60 |
4.5 | 60 |
12〜14(歳) |
5.5 | 80 |
5.5 | 80 |
15〜17(歳) |
6.0 | 90 |
6.0 | 90 |
18〜29(歳) |
5.5 | 100 |
5.5 | 100 |
30〜49(歳) |
5.5 | 100 |
5.5 | 100 |
50〜69(歳) |
5.5 | 100 |
5.5 | 100 |
70以上(歳) |
5.5 | 100 |
5.5 | 100 |
妊婦 |
| |
7.0 | - |
授乳婦 |
| |
8.0 | - |
◆主な働き◆
・歯と骨を丈夫にする
・ビタミンAの吸収を助ける
◆欠乏すると◆
・くる病
・ひどい虫歯
・骨軟化症
・老人性骨そしょう症
◆気をつけたいこと◆
・ビタミンDサプリメントだけの摂取は要注意
・サプリメントでの多量の摂取は過剰症になる
・日焼けのし過ぎは体内でのビタミンDの合成が止まる
◆多く含まれる食品◆
・魚の肝油
・いわし
・にしん
・鮭
・まぐろ
・牛乳
・乳製品
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