89.◆大豆が乳ガンのリスクを下げる◆
日本人の乳ガンの発症率は欧米に比べると低かったのですが、食生活の
欧米化で発症率も欧米並みとなってきました。
ところで、日本人が昔から食べていた大豆食品に乳ガンのリスクを下げ
る働きがあることがわかっています。大豆に含まれるイソフラボンの一
種のゲニステインの血中濃度が高い場合、低い場合よりも乳ガンになる
危険性が約3分の1になるというものです。
これは、40〜69歳の女性約25000人のゲニステイン血中濃度を調べたとこ
ろ、血液1ミリリットル中に約354ナノグラムのグループは、約32ナノグ
ラムのグループに比べて、乳ガン発生率は約3分の1だったというデー
タに基づいています。
ゲニステイン354ナノグラムは、イソフラボン約47ミリグラムを摂取した
場合に得られる量で、豆腐なら約3分の1丁(約100グラム)、納豆なら
50グラムに相当します。
豆腐、納豆、味噌、醤油、きな粉など、日本食には大豆製品がたくさん
あり、これらのおかげで乳ガンの発症率は低かったのですが、動物性脂
肪を多食する欧米化食事になったため、悲しい思いをする女性が増えて
しまいました。
日本食のすばらしさを今こそ見直すべきだと思います。
*『49.乳ガンが増えている』も併せてご覧下さい。
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