東北学院大学本館
(旧東北学院大学専門部校舎)

東北学院専門部(文科・師範科・商科)校舎として、大正14年(大正15年落成)に建てられたものです。
現存するモーガン作品としては、おそらく最古のものになると思われますが、
この作品以降にも見受けられる、モーガン特有のスタイルは、もうすでに出来上がっているようです。
すなわち、城砦風の外観は、関東学院や山手聖公会へと受け継がれていますし、
山手聖公会においては、大谷石風の凝灰石の石貼りという共通点もあります。
内部については、今回は残念ながら見学できませんでしたが、
モーガンお得意の半地下構造であり、重厚な面持ちのポーチをくぐり、目の前に現れる、
真正面の上り階段と、左右に分かれて半地下へ下る階段は、あの立教大学4号館そのものです。

東北学院創成の歴史そのものは、この校舎の竣工より、さらに40年も遡るたいへん古いものですが、
学院のおおよその時代を共に歩んできたのではないかと思います。
現在も「本館」という名称こそ使われておりますが、同学院の規模も大きくなっています。
すでに、本来の講義棟としての機能は失われておりますが、学院の象徴としていつまでも愛されるべき建物でしょう。


Data
所在地:仙台市青葉区土樋1-3-1
構造:R.C.造2階 地下1階
施工者:
建築年代:大正14年


 



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