ユニオンビルディング

元町から桜木町方面へ本町通りを進み、
中華街の東門(朝陽門)を通り過ぎたところにこの建物はあります。
モーガンの作品では、数少ない現役の商社ビルとして貴重なものです。
地面に近い部分にある小窓は、地下室への採光のためのもので、
このような半地下の手法は他のモーガン作品にも多く見られます。
この小窓のために、1階部分は一段高くなっており、加えて1階フロアはかなり天井高があるので、
建物全体としては、今の建物の3階建て以上の高さがあるのではないでしょうか。

モーガンは竣工とともにここへ事務所を移し、以降亡くなるまで、ここで設計活動をしたとのことです。
竣工から70年以上経ちますが、古びた感じもなく、大事に使われているという印象です。

※ユニオンビルディングは平成13年11月解体となりました。
最後の所有者である大沢工業さんが、
非常にきれいに建物を使われていただけに残念な事です。
Data
所在地:横浜市中区山下町75
構造:R.C.造2階 地下1階
施工者:不明
建築年代:昭和3年


ファンライト(半円窓)が特徴的な、正面
玄関は石造り風でしっかりした感じ。 

裏手の入口は、四角いデザイン。 
ちょっとした意匠の変化が楽しい。


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