浅田次郎さん #03
『天国までの百マイル』 | 浅田次郎 | 朝日新聞社 | 1998/12 | ♪:☆☆☆★ |
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概要 | 「500マイルも離れて」 | |||
バブル崩壊で財産を、そして家族までもを失い、破産者として力なく日々を暮らす男。 近い日に確実に現実となる母親の死を認識した彼は、彼女と、そして自分の為に兄姉・友人の元をたずねる。 ・・・が。 自分の力で、必ず。160KMの旅の果てに待つもの。 | ||||
感想 | ガソリン | |||
この本、読んでいなかったので何気に読んだら「浅田次郎さん」といった感じを受けました。率直に。 辛いこと嫌なこと、そんなことが書かれてあっても決して読後に凹んだり、いやーな気分になったりしない。 面白いし、いいなーなどと思っても読後に上記したような感じを受ける本ってありますが(最近多いような気もする) 、浅田次郎さんの本でこういった印象を受けたことって少ないです。 物語の中で嫌な感じの人が、そのままの扱いで矛盾や納得できない部分があってもこういった読後感を 覚えさせるいわゆる「浅田節」みたいなのっての、とても好きです。 最近、社会派(ってなんだ)っぽくなって以前の味が薄まった・・・ 初期の叩いて書いたような作品。もちろん叩くといっても渾身のパンチ。 いいパンチもらったぜーといったあたりの作品が好きなんで、何気にこれはヒットです。 人にいわせれば後半のご都合な部分はあるのでしょうが、ありえないとはいえないし。 むしろあるでしょう、少ないまでも。 逆にいえば向こうの気持ちもわかってしまう。 この物語の真の主人公は母親なのだろうかとも思うのですが、結局は彼女が守ろうとしたものを、 彼らも守っている、に近いものもあるの、だろうか、・・?時代が変われば形も変わるだろうし。 ○○は、執刀しないから意気地なし。○○達は、自分達のことしか考えていない。○○は、○○は・・・ と、心の中で唱えることに対しての問いかけみたいにも感じる。 でも、まー唱えるよ、きっと。100マイルは短いよ。インターバルとって次の100マイルではまた。 | ||||
KeyWord:城所 | 名前がわかんない(汗) | |||
「おまえだって、いいときは忘れていただろう?ちがうかい」 「そんなことないって言うのは、贅沢な育ちをした人よ。とことん貧乏をすれば、幸福がお金で買えることはわかるわ」 「やめて」 |
『歩兵の本領』 | 浅田次郎 | 講談社 | 2001/4 | ♪:☆☆☆ |
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概要 | 奇妙な軍隊・自衛隊 | |||
著者が自衛隊時代の経験を活かして執筆した、短編9篇。
『若鷲の歌』・・・幽霊騒ぎと悲しい唄。 『小林二等兵の憂鬱』・・・半長靴を無くして迎えた備品点検で...。 『バトル・ライン』・・・演習中、上官殺害を狙う男とその上官。 『門前金融』・・・借金ご法度の自衛隊での奇妙な横のつながり。 『入営』・・・なしくずしの入隊に戸惑いながらも...。 『シンデレラ・リバティー』・・・午前0時まですら持たない魔法。帰隊時刻厳守。 『脱柵者』・・・自衛隊という柵からの脱走を試みる。 『越年歩哨』・・・年越しは弾薬庫で。 『歩兵の本領』・・・任期を終え、自衛隊を去る人、残る人。 | ||||
感想 | 様々な理由 | |||
自衛隊は自衛隊でも、高度成長期時代の自衛隊を描いた作品。 あの時代に自衛隊に入った人々の様々な理由や、 不器用ながらも感じる奇妙な繋がり。 戦争モノやクライシスもの小説などとは別の、 エリートの空挺団でもなく、幹部達でもなく「歩兵」。 自衛隊の土台を支える人達のエピソード集みたいな感じ。 | ||||
感想(三島由紀夫) | ブロンズ像がなぁ... | |||
この本の中に、三島の切腹に関してちろっと書いてある
のですが(ホンとにちろっとです)、これって浅田次郎さんの実体験で感じたものなんですかね。 年代を計算してみて.....浅田さんの経歴を詳しく知らないのでわからないや。 私はあまりあの件に関しては興味がない、というかなんであんな事をしたのかが よくわからないのですし、三島の本も全然読んでないので(なんか....苦手、あと手がまわんない) これといった意見もなく、せいぜい「自殺はズルイ」程度なんですが、 この本にちろっと書いてあった「彼」の正論に対して誰も賛同しなかった理由が 「彼が余所者だったから」ってのは率直だけどもなんとなく納得しました。 勿論、高度成長時代の日本において「正論」に導かれてクーデターをやらかす ような軍隊では、文民統制も糞もあったもんじゃないので、 あれは収まる所に収まっただけ、とも思ってますが。 あ、自衛隊は軍隊じゃないんでしたね(汗) 少し飛躍した考えかも知れませんが、理想や正論を云々よりも、 同じ釜の飯を食べた仲間を....ってのは個人的に嫌いではないので納得です。 今はその、仲間意識と癒着体質が問題になっていますが、それとは 別な意味で「同じ釜の飯を食べた友」ってのは....。嫌いではありません、別段好きでもないですが。 鍋ものですね。同じ鍋にみんなで箸をつっこむ。 | ||||
KeyWord:西尾士長 | 旧式古称のが階級に関してはかっこいい(謎) | |||
「そんなの、言葉の遊びじゃないですか。 鉄砲かついで突撃して、軍隊でも兵隊でもないなんて、 それが国民をごまかしていることくらい。子供にだってわかるでしょう。 平和憲法と矛盾するから、<軍>の字と<兵>の字をとっただけで、 何も変わっちゃいないじゃないですか。ちがいますか」 |
『』 | 浅田次郎 | 社 | / | ♪: |
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概要 | ||||
感想 | ||||
KeyWord: | ||||
「」 |