「夜明けのブギーポップ」

- あの時、アイツは生まれたのかも知れない -

君はこの世に取り返しのつかない事はないと思うかい?
辛い過去もどうにかして清算できると思うだろうか。
それとも過去は触れる事のできない暗部でどうしようもないかな?
昔に起きた事はその後のすべてを決めて変える事はかなわないのだろうか?

.....これは僕ブギーポップの誕生に関する物語だが、 ここには四人の変わり者が登場する。
彼らは探偵で、人の恐怖を喰らう者で、作家で、暗殺者だ。
彼らが"炎の魔女"と出会う時に四人がたどる道を、
あなたは取り返しのつか ぬ失敗と見るか、それとも.....

ささやかで不思議な六つの異形の視点から語られる、
ブギーポップ最初 の事件。

ストーリー キャラクター
夜明けの口笛吹き 霧間凪 霧間誠一朗
ブギーポップの誕生 来生真希子 ヴィジョン
霧間凪のスタイル 黒田慎平(スケアクロウ)
天より他に知る者もなく 佐々木政則(モ・マーダー)
パブリック・エネミー・ナンバーワン  宮下藤花 ブギーポップ
織機綺 羽原健太郎
夜明けの口笛吹きREPRIZE 水乃星透子 エコーズ



Outline

夜明けの口笛吹き - The Piper at the Gates of Down -
不思議な空間を歩く"エコーズ"...口笛の音を聞きつけ、ブギーポップに会う。
変わった名前を持つ二人だった、ブギーポップはゆっくりと話し始める...

ブギーポップの誕生 - The End is the Biginning is the End -
私立探偵"黒田慎平"=統和機構の人造人間"スケアクロウ"は、幼き頃の凪と出会う。
凪は彼と組織が捜し求めるMPLSだった、進化しかけているのだ。ただそれは失敗 であった....肉体が壊れかけているのだ、いずれにしろこのままでは凪に未来はなかった。

組織の施設から極秘のアンプルを盗み、凪に投与するスケアクロウ、代償は彼自身の 命だった。「何故こんなことをしてるんだろう...」最後の最後に少し後悔 する自分に腹をたてている彼の前に、黒い筒の様な影をもつ子供が現れるー
「たぶん幻覚なんだろうさ、死に際に見え、聞こえるっていう幻だ。
 泡みたいなもんですぐに弾けて消えてなくなる、儚い願望だ....ずいぶん不気味だがな」

統和機構の暗殺者"モ・マーダー"が彼を見つけた時には、既に彼は死んでいた...
...悪くない人生だった、とでもいうような誇らしげな表情で。

霧間凪のスタイル - Style -
霧間凪が妙な事件やトラブルに関わる様になったのは何故だろうか?
謎の病気からの突然な回復で半年ほど休学になり暇だった事、死に際の父の言葉、 短い間だったが黒田慎平とのやりとり.....「私は何になればいい?」....それを捜しつづけているからなのかもしれない。

天より他に知る者もなく - God only Knows -
"来生真希子"が凪の病室で妙なアンプルを見つけたのが発端だった。
彼女は"人の恐怖"を具体的に見る事のできる力をもち、やがてソレえお喰う 事に喜びを感じるようになっていく、もはや人ではなかったのかもしれない。

精神科医でもある真希子の元に、宮下藤花"が現れる怯える母親は藤花は二重人格だという。
真希子は藤花と二人で話す事にする、暫くして藤花の表情が変わりー
「世界に危機が迫っている、迷惑をかける藤花本人や母親には悪いがどうしようもなくてね」
半ば呆れる真希子、「スケールが大きいわね、そうするとあんまり怖くないわね...」
「それは怖く無いだろう、あなたには....何故ならばあなたこそが世界の敵だからだ」

凍りつく真希子...こいつは何物だ?まさか本当に、どうする殺るか....
だが暫く話すうちに、あまりにも芝居がかった物言いに安堵する真希子は、
 「世の中には恐怖が多すぎるは、うんざりするくらい。
  ほんとうにあらゆる恐怖がなくなればどんないいいのかしら...」
何故か本心からそう思い口にしてい自分に気付いたのだった。

パブリック・エネミー・ナンバーワン -VS.Imaginater partV Public Enemy No.1 -
凪の父"誠一"が公園でぼーっとしてると彼の前に一人の少女が現れる。
少女は誠一を見つづけると 「おじさん、もうすぐ死ぬわ」

誠一は、自分の本を熱心に好む者が次々と変死したり行方不明になっている 事に気付いた時から、自らにもその手が及ぶ事を覚悟していた。ただ娘の凪だけ は守らなければー

「おじさん、もうすぐ死ぬわ」 誠一の応えは...「知ってる」
「知ってるのに平気なの?どうにかする気はないの? 」
「どうにかしたからこうなってるのさ」 「ふうん」、奇妙な会話だ...
「君の名前は何という?」、「水乃星透子」、「君は、人の"死"がみえるんだな」、「ええ...」

こうして、八年後の世界の敵"イマジネーター"と社会の敵第一人者は出会って、
そしてお互いの事もこれからやる事も、何もしらないまま別れていった....

- The Bug -
お互い連続殺人を調べていた凪と佐々木正則、統和機構の"モ・マーダー"...は出会い行動を供にする事になる。その中で凪は 犯人にめぼしをつけ、病院に向かう。凪を追って病院に来た"モ・マーダー" は凪をライフルで狙う者を倒す、それは同じ統和機構の"ヴィジョン" だった、「スケアクロウの仇だ...」、自らを囮にした彼女の一撃で"モ・マーダー"も致命傷をおってしまう。

"ヴィジョン"を利用し"モ・マーダー"を倒した真希子は凪の元へと向かう、ビルから 飛び降り高速で走る彼女は既に人間ではない。
覚悟をきめた凪は、追い詰められながらも決死の一撃 -高圧スタンガン- で反撃する!
形勢は逆転した、逃げる真希子の前にブギーポップが現れ.....真希子の首が地に落ちる。

凪が戻った時"モ・マーダー"は死ぬ寸前だった、「何か言い残すことはないか、佐々木さん...」
「よかった..いきてきて...虫も悪くないな...」そういって彼はこときれた。

凪とブギーッポップは出会い、お互いにこれからも出会う事になるだろう、そう感じた...

夜明けの口笛吹きREPRIZE - The Piper at the gates of Dawn"Reprize" -
...というわけさ、エコーズに語りかけるブギーポップ、「君はこれからどうしてゆくんだい?」

エコーズは微笑みながらこたえる、
「世界を遠くから見守っていきますよ、どんな運命が待っていても、あの人のかわりに
 ブギーポップ、あなたはどうするんです?」

応えかけた時にはこの空間の消失がエコーズまで迫っていた、
残されたブギーポップは口笛を吹きながら歩っていった。

"Boogiepop at Dawn" all closed.


main character

霧間凪
「なかなか...ね...」
凪の幼い頃の出来事が今の凪を作ったのか、と感心せざるをえない
自力で真希子を倒すのも意外だったが、そのオヤジキラーぶりにも感心した
凪の超人的な身のこなしと、MPLSが関係あるかどうかは不明

霧間誠一
「君は...人の"死"が見えるんだな..」
今回は生きていた頃の誠一先生も登場
結構キツイ文章をかいてる割には、意外にも飄々とした人物といった印象
意外と子煩悩な感じもする、著書で人柄を判断してはいけないという事か

来生真希子
「世の中には"恐怖"が多すぎるわ...本当にあらゆる恐怖がなくなればいいのに...」
ごく普通の人間だったが、"恐怖を喰うもの"になってしまう精神科医
患者をイビル時の上手さといったらたいしたもんだった!
粘着質というか何というか、詰が甘いのが凪に敗れた原因かな?

ヴィジョン
「人間じゃない私らには、統和機構以外の生きる場所なんてないわ」
見た目は17歳程度の少女だが、正確な年齢は不明
スケアクロウが殺された後に、彼に恋をしていた事に気付き、自らを囮にして復讐する
真希子の誘惑もあったにせよ、結局は恋に殉じたということなのか......

黒田慎平(スケアクロウ)
「ぴん、ときてそれで生きてる奴なんかいるかね」
統和機構の人造人間、社会的には私立探偵という事になっていた
ほんの僅か関わっただけの凪のために命を張って彼女を救うことになる
何故かは判らないが...ぴん、ときたのだろうか...

凪とブギーに最初に大きく関わった、結構重要な人物

佐々木政則(モ・マーダー)
「こいつ、どうしてこんな顔で死ぬ事ができたんだろう」
統和機構の人造人間、凪の父を組織の指示で殺した
暗殺を仕事にしてるくせに、妙にすれてないまともな人物


宮下藤花
「そうらしいんです、私はわかりせんけど」
母親に病院に連れてこられた幼き頃の藤花、別段問題ない性格のようだ
1巻でブギーが「病院に行った事はしらない」といってるが忘れてあげましょう

ブギーポップ
「まさか自力で危機を脱出するとは思わなかった」
病院では暴れないのか、と思ったら
次は凪の手柄?を横取りしたともいえなく無い形で登場

今回、エコーズとの会話はゾーラギ戦の間のにした事らしい。

織機綺
「凪、頑張るんだな、と思って」
統和機構の人造人間、現在は霧間凪の家に居候して料理学校に通ってるようだ
以前よりもだいぶ明るくなった、というより普通になった
前の暗い性格も味があってよかったと思うのだが....

羽原健太郎
「何に、って、お前はもう正義の味方じゃんか」
今回、出番は少しだけ。相変わらず凪のサポートをしているようだ
凪があんな事をいうという事は、それなりに良い関係なのではないでしょうか?


水乃星透子
「おじさん...もうすぐ死ぬわ..」
イマジネーター様の幼き頃.....
一人遊びをしていたようだが寂しさを感じさせない不思議な少女
なかなか難しい事をいうあたりはさすが

エコーズ
「歌ったのは、これが始めてでした。とても楽しかったですよ」
何故か普通の会話もできるようになったエコーズ
この世界をこれからも見つめて行くらしい...
例の報告の件はどうなったのか気になる

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