ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア #01
『たったひとつの冴えたやりかた』 |
ジェイムズ・ティプトリー・Jr/ 朝倉久志訳 | 早川書房 | 1987/10 | ♪:☆☆☆★★ |
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『THE STARRY RIFT』/《The Only Neat Thing To Do》 -James Tiptree.Jr- 1986年発行 ---社/アメリカ | ||||
作品紹介 | THE STARRY RIFT | |||
連作形式をとってはいますが、それぞれ短編として扱っていいかも。
『たったひとつの冴えたやりかた(The Only Neat Thing To Do)』 宇宙の英雄達、まだみぬ未知の世界に想いを馳せる少女、コーティー・キャス。 16歳の誕生日、両親からプレゼントされた小型宇宙船で小さな冒険を実行した彼女が選択する、たったひとつの冴えたやりかた。 『グッドナイト、スイートハーツ(Good Night,Sweethearts)』 戦争で受けた心の傷を癒やす為、何時からか記憶からも消えてしまった初恋の女性に再会したレイブン。偶然の再会で、甦るかつての想い。 ・・・宇宙海賊の襲来、彼女の孫クローン。 あの時僅かな時間を共有した初恋の女性と、あの時の姿で佇むもう一人の彼女。そして、宇宙海賊。 『衝突(Collision)』 ヒューマン・人類と、ある異星人のファーストコンタクト。 一歩間違えれば全面戦争必死の状況。もどかしいコミニュケーション。二つの種族は、いかにして互いを理解したのか。 | ||||
感想 | 感想でもないすが | |||
『たったひとつの冴えたやりかた』 タイトルが素的です。 名作はタイトル自体がかっこいいなどと思っております。面白かった本のタイトルは自然と頭に残るし、 好印象を抱くのは当然だとしても、タイトル自体がキャッチコピーになるような。 物語の内容は・・・「知っていた」のがネックで、改めて読んでみると結末のわかる物語をはじめて読むような、 なんというか嫌な感覚を憶える。予備知識なしで読まないと色々な意味で何かが激減する物語。 「この小説を読み終える前に、ハンカチが欲しくならなかったら、あなたは人間ではない」・・・大袈裟だろ、 などと思いつつも、まあ・・・わからいでもないけど。 PS:挿絵、読み始めは全然あってないつーか、少女漫画然としてて戸惑うのですが、 読み終えてみれば、物語の言葉で表現できない(もしくは個々其々)の部分を表している、挿絵の鏡かも。 『グッドナイト、スイートハーツ』 なんつーか、けだるい物語だと。最後の場面の為の物語だと思うのですが、そこまで至るのになんだか・・・・。 最後の部分が妙にわかりずらい。詩を読めば「ああ」と思うのですが、選択を明確につたえないのは手法だとしても、 なんだか、おあずけをくらったようにも思える。 『衝突』 ファーストコンタクトもの。 根も葉もあるが、無茶なことをいえば「よみずれえ!」。 知的異星人(異星種族)の出会い。文化や習慣の違い、言葉の壁云々以前に、どうコミニュケーションをとるか? (そもそも言葉、発声をコミニュケとしてるか)とかってのは命題の一つなのでしょうが、 想像力が欠如した自分には読みずらいです。 | ||||
感想(ネタバレ) | リフトはどうでもいい | |||
『たったひとつの冴えたやりかた』 自分の死でさえも「たったひとつの冴えたやりかた」という少女に萌え。 萌えるなよ、とか他の意見はないのか、とかいわれるでしょう。いやありますよ、色々と・・・ コーティーの想い虚しく、結局は人とこの種は共存できなかったみたいですね。なんだか切ないちゃーやるせない。それでも、 種との出会いはこれが最初で最後でもない。この物語の彼らが語っているのがその証明で! 宇宙の英雄に憧れた少女は、それに匹敵する何かを自らの意志と生命を持って・・・とかいっても死んではなぁ。とか、まあ色々。 「死」から逃れられない。逃れる方法があったならば、別の道があったのかも知れない。 でも、逃げられない死と向かい合った時、毅然とした意志を持って選択した冴えたやりかた。そう想いたい・・・ 色々な意味をこめて「たったひとつの冴えたやりかた」。萌えるなという方が無理だろう。この物語を読んで芽生える感情を萌えでくくって否定されるならば、 なんと狭量なことか。 『グッドナイト、スイートハーツ』 リハビ療法とか妖し設定は抜きにして、ようは、ふられた(相手にされなかった)恋人との再会と、その彼女のクローンとの出会い。 忘れた思い出が再生される時ってのは、男なら都合よく編集されて然るべきでしょうから、 主人公に対しての嫌悪感とかいうのは、読後した後もないのですが・・・。 ただ、なんかわかりずらいような。愛(なのか)と自由(金か)の天秤で、 自由を選んだ。でも・・・ってことなんですか? 再会と出会い、そして選択、その瞬間が全て・・・ということはなんとなく。 でもそれを「グッドナイト、スイートハーツ」と解釈できるには、私の直訳しかできない英語力では無理。 『衝突』 近未来SF漫画『ドラえもん』が提唱した「翻訳こんにゃく」という便利アイテムは、実際には存在しないのだよ。 自分はこういうノリのSFは苦手です。 | ||||
KeyWord:行路 | アホ | |||
「星ぼしは美しい・・・それは事実です。 しかし、まだわかりませんか、ヒューマニズムを否定すれば、あなたは星ぼしの美しさを味わう感覚をも否定することになるのですよ」 |
『』 |
/ 訳 | / | ♪:☆☆☆★★★ | |
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↑原題:『』 年発行 / | ||||
作品紹介 | ||||
感想 | ||||
感想(ネタバレ) | そしてカレルレンは、我々の<太陽>に背を向ける | |||
KeyWord: | ||||
「」 |