#森博嗣さん #01
『まどろみ消去』 森博嗣 講談社 1997/7 ♪:☆☆☆
作品紹介 MISSING UNDER THE MISTLETOE
短編11篇を収めた森博嗣さん初の短編集。
『虚空の黙祷者 (Silent prayer in Empty)』
普通の生活をしていた筈だった。なのに突如失踪した夫。5年の時が流れて...。

『純白の女 (The Lilies Her Cheekes)』
自然に囲まれた山荘を訪れた、ある女性の心。

『彼女の迷宮 (She is Lost in Mysteries)』
作家である夫の描く女性に嫉妬した妻は、夫の留守中に原稿をすりかえてしまう。

『真夜中の悲鳴 (Acoustic Emission)』
材料工学の計測中、誰もいない筈の地下室から謎の震源をキャッチする。

『やさしい恋人へ僕から (To My Lovely)』
不思議で意外なノロケ話(笑)

『ミステリィ対戦の前夜 (Just Before the Battle for Mysteries)』
ミステリ研の名物?厚顔部員・西之園モエはまたまた事件に巻きこまれるか?

『誰もいなくなった (Thirty little Indians)』
浜中フカシは牧野ヨーコに誘われ、半ば無理矢理にミステリ研のイベントに参加すことに。

『何をするためにきたのか (The Identity Crisis)』
シンプルでサイレントな生活に、ふと疑問をおぼえた時....。

『悩める刑事 (A Detective in Distress)』
ぶっそうな事件につかれた男と、それを好む妻の関係。

『心の法則 (Constitutive Law Emotion)』
石ころを集める女性の心の法則と....。

『キシマ先生の静かな生活 (The Silent World of Dr.Kishima)』
キシマ先生について。
感想 不思議な読み心地
森博嗣さんの短編集に挑戦!....といっても謎解きものは少ないです。
んー推理要素が強いのは『誰もいなくなった』くらいかな?
私は『虚空の黙祷者』『純白の女』『彼女の迷宮』なんが好きですね..。

犀川&萌絵シリーズの短編『ミステリィ対戦の前夜』なども楽しめました。 萌絵がミステリ研に所属してるのはシリーズ本編ではあまり描かれないので貴重です(^^;
感想(ネタバレ) 燃やすのか...わかれば単純。そういうものか。
『純白の女』・・・夢の世界をみる少女。こういう気持ち、好きだなぁ....心の病ってことですまして欲しくない気持ち。 心を病んでしまう人って、弱いのではなく優しすぎなのですよ、きっと。

『やさしい恋人へ僕から』・・・最後の最後で「やられた!」と思いました。 何をやられたのかは不明ですが。読み返すと面白いです(^^;

『ミステリィ対戦の前夜』・・・自分のためだけに描かれた推理小説....いいですね。 私だったら嬉しいのですが、萌絵にとっては刺激不足なのでしょう。
KeyWord:『虚空の黙祷者』 口説いてるのかなぁ(謎)
「一人で良いから、誰か他の人に、自分の生きているところを見てみらいたい、
 と思うことはありますよ。独りで生きていて、一番困るのはそんなときです。
  夫婦や、親子、誰でも良い。すべて同じです。
 誰もが、自分がこうして生きているところを、自分のすぐ近くで誰かに見守っていてほしい。
  そう思うものです。別に大した生き方をしてるわけじゃありませんけどね。
 まあ、それはたぶん、人間だけにある弱さってやつでしょうね」
KeyWord:『純白の女』 ポエムもいいなぁ...
「何がそんなに悲しいのか、自分では、よくわからない。
 きっと、こうして、少しずつ命を、神様にお返しするのだろう。
 ・・・・・ 何も考えずに生きてみたい。
 ただ欲しいものに手を差し出し、差し伸べられた手にはしがみつく。
  そんな我が侭な人生を送ってみたい.....」



『地球儀のスライス』 森博嗣 講談社 1999/1 ♪:☆☆☆
作品紹介 A SLICE OF TERRESTRIAL GLOBE
『小鳥の恩返し(The Girls Who wasLittle BIrd)』

『片方のピアス(A Pair of Hearts)』

『素的な日記(Our Lovely Diary)』

『僕に似た人(Someone Like Me)』

『石塔の屋根飾り(Root-top Ornament of Stnone Ratha)』

『マン島の蒸気鉄道(lsle od Man Classical Steam)』

『有限要素魔術(Finite Element Magic)』

『河童(Kappa)』

『気さくなお人形(Friendly Doll,19)』

『僕は秋子に借りがある(I'm in Debt to Akiko)』
感想
KeyWord:
「」



『女王の百年密室』 森博嗣 幻冬社 2001/7 ♪:☆☆
感想 GOD SAVE THE QUEEN
森博嗣さん得意の密室作品なんですが、どちらかといえばその世界観・設定に惹かれます。
従来のミステリー作品の枠に、悪い意味でも良い意味でも入らない作品。もっとも、ミステリーなんてジャンルが あやふやだし、どこにもそんなことは書いてもないのですが。
ただなんか中途半端な感じもしました。・・・でも、ロイディに妙な愛着を感じて好きかも(笑)
KeyWord:サエバ・ミチル クジ・アキラ
「水はすべての生命の源なのに、雨は嫌われものだ。それは、欲望も同じこと」



『そして二人だけになった』 森博嗣 新潮社 1999/6 ♪:☆☆☆
作品紹介 Until Death Do Us Part
巨大陸橋を支える<アンカレイジ>内部に集まった男女六名。
コンクリートと最新のセキュリティに囲まれた密室空間で起こる殺人事件。

盲目の天才学者・勅使河原潤。密かに表での彼の代役を務める弟と、 本来、彼のアシスタントを務める森島有佳と入れ替わって訪れた彼女の双子の妹。
互いにその事実を知らぬまま事件は進行していく。
感想(ネタバレつーか、脱線してます) 変な<ベタ>だと思います
なんつーかあまり好きではない。
例の名作といわれてる(すいません、私はあまり面白いと思わなかったので) を意識した感じや、シリーズものではない長編作品なので、けっこう気合いれて読んだのですが。 ハードカバーなんで電車で読めないから必然的に家で読んだともいう(謎)

森作品は賛否両論が多いので、変な知識とかをつけないようにする為にも、 他のサイトなんかでも、全く書評は勿論、感想も読まないようにしてる。
でも、これに関しては読み終わってから少し見た。
人間ってのは、色んな考え方があるなーとか思った。納得できる感想はあっても、 それを自分の心にトレースはできないみたいな。

一人一人たくさんの感想の中の、小さな私の感想としては、なんだかなーこれは、とか思った。
何処がどうだとかはなんかダルイから書かない。

とはいえ、細部の森節は健在。
実際に人を教える立場に現在ある森博嗣さんの教育論(みたいなの)とか。 教育に変な期待されてもねぇ・・・
教育の本質自体を、間違って教えられてきたためか、 間違った教育をさもありなん、ここをどうこう等と語るコメンテーターとかを見てると 「仕事とはいえ、大変だなー。自分削ってるし」とか「まさか本気で言ってないだろうなぁ」 などと、他人事のように構える、他人の私。
子供でも出きれば自分問題になるけど、今はまだ遠くて。昔から時間が経ったから忘れてしまって。
漠然とそのままとれば、教育に冷めてるような感じも受けるのですが、 これは冷めたとか冷めないではなく「あたりまえ」のことなのだろかなーとか思ったりもする、 教育からかなりかけ離れた位地にいる自分。
円周率を3にしたって、台形の面積を求めなくてもいいと思うけど、 早いうちから成人権(なんだそりゃ)のがいいんじゃーない。 実際、14歳も27歳もあんま変わらんよ、環境が変わっただけで、中味はそれほど。
だからおれはロリコンじゃねーっつてるだろ、少女趣味なんだって(酔)
KeyWord:勅使河原潤 継続
「メニューを選ぶように、簡単に、イエスかノーかなどと、人にきいたりはしないでしょう。
 もしご関心があるのでしたら、どうかお願いですから、答をださないでください」
KeyWord:『ぷろとこるみたい』 使用や年代が多少違うPCの接続問題みたいすな
「教育というのは、現象としては、ある情報が、人から人へ伝達されるだけのことです。
 一種の通信行為ですね。そして、その基本は、発信と受信にあります。
 発進するのが教育者、受信するのが学生ですが、この通信行為におけるクリティカルな問題は、 受信機のスイッチが入っているか、という点と、受信が可能な信号を発進側は送っているか、という点の 二点に集約できるでしょう。
  教育に関するあらゆる問題は、この二つの議論を論じることにあります」

「博士は、どうすれば、そういった問題が解決できると思いますか」

「解決はできません。
 スイッチが入るまで待つ、あるいは受信できる信号であることを信じて発進する、という以外にないでしょう」
KeyWord:『白い鳥』 はくちょうのうたかなぁ
「私が大きくなる。そのとき先生は死ぬ?」
「そうだね、いつかは死んでしまうよ」
「でも、なくならない」
「土になって、水になって、残っている」
「ふうん.....」
「じゃあ、この土も、この水も.....、昔は人間だった?」
「そう。そうかもしれない」
「待ち遠しいね」



『すべてがEになる』 森博嗣 幻冬社 2001/1 ♪:
作品紹介 I Say Essay Everyday
30
感想
KeyWord:
23 「」



『今夜はパラシュート博物館へ』 森博嗣 / ♪:
作品紹介 THE LAST DIVE TO PARACHUTE MUSIEM
『どちらかが魔女 (Which is Witch)』・・・
『双頭の鷲の下に (Unter dem Doppeladier)』・・・
『ぶるぶる人形にうってつけの夜 (The Perfect night Shking Doll)』・・・
『ゲームの国 (The Countory of Game)』・・・
『私の崖はこの夏のアウトライン (My Clif is the Outimes against Summer)』・・・
『卒業文書 (Graduation Anthology)』・・・
『恋之坂のナイトグライド (Gliding through the Night at koinosaka)』・・・
『素的な模型屋さん (Pretty Shop of Models and Toys)』・・・
感想
KeyWord:
「」



『臨機応答・変問自在』 森博嗣 集英社 2001/4 ♪:☆☆
作品紹介 森助教授 Vs. 理系大学生
森博嗣さんは、何でも学生に質問させることで出席をとっているらしい。
そのやりとりで、面白いものや興味深いもの、意味不明なものから色々・・・をピックアップして一冊の本にまとめたもの。
感想
こういってはなんですが、あまりマジメに読むよーな本でもないような。マジメに読むっていい方も変だとは思いますが。
妙な質問?が多いのですが、毎回やってればなんつーか、なれ合い、よくいって甘えという親しみ。 そんなものも生まれるとは思うのですが、読んでる最中に「・・・・」といった感覚は、 恐らく読破した人間の90%の方が感じるのではないでしょうか。

建築に関する専門的なのがあっても、理解できないので省かれている為とか、 比較的誰にでも・・・って意図があったとも思うのですが、なんか微妙な質問が多いと思う。色々な意味で。

でも何でもいいから、質問を・・・といわれても、なんというか色々とあっても、 質問するということ自体が、あまりよく判らないというか、人に質問するのって難しいなぁ...とも思う。 なんだか、言葉整理してまとめても、全然伝わらなかったり、そもそも自分の望む答えを引き出す為の、誘導尋問めいたものだったり。
毎回質問する(どんな内容でも)授業って、ある意味で凄いのかも知れない。



『スカイ・クロラ』 森博嗣 中央公論社 2001/6 ♪:☆☆☆
作品紹介 The Sky Crawlers
戦争を知らない大人たちに捧げよう。
彼らの過ちは、三つある。
子供たちが自分たちから生まれたと信じている。
子供たちより多くを知っていると思い込んでいる。
子供たちがいずれ自分と同じものになると願っている。
それら妄想の馬鹿馬鹿しさといったら、戦争よりも悲惨なのだから。
ープロローグより抜粋
感想 画布にヌル前に、パレットの絵の具のような。
率直にいえば、森博嗣さんのこの手の一連の作品には、多少抵抗を覚えます。
こーゆーのって、文学てっつーか、ミステリつーか、なんうつーか詩的に綺麗な部分はあるし、 悪くない湯船(浸かれば)だと想うのですが、 いうでしょうか。私的には詩に近いものだと思っているのですが。物語はあるですが、 捉え方次第で色々と・・・と思いながらも、心を縛らせるような辺りが。
読者を楽しませよーとか、楽しませよーとか、そんな事は棚に置いておいて、特殊な世界観によって成り立つ物語を、 なんだかソフトボールで投げ合ってる、みたいな感想。よくわからない。

一連の作品に共通するような感覚は、在るのですが、世界観とか設定では決して無いと思う。
・・・そう、森さんの短編にも、こーいう感覚あるのですが。
わけがわからない世界に、わけがわからないけど生きている、死も怖くは無い筈・・・というような 感じなのですが、それでも限定された中で生きていく人。自らを客観視する設定は森節なんですが、 なんつーか....読みずらいつーか、素直にオモシロイとはいえないと思う。
薄手の文庫であって、ポッケに入るようになれば、また違うと思うのですが。
KeyWord:草薙水素 鳴り病んでる間はどうなのだろうか・・・
「電話のベルが鳴ったり、止んだりするみたいなものなんだ。
 鳴りっぱなしじゃ煩いし、鳴らなかったら、電話がどこにあるのか、みんな忘れてしまう」



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