高見広春さん
『バトル・ロワイアル』 | 高見広春 | 1999/4 | 大田出版 | ♪:☆☆☆★ | 作品紹介 | 究極の椅子取りゲーム |
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日本によく似た国、ある狂った国家が公式に行なう実験プログラム。 誰もが知り恐れる、数万分の一の確立で見てしまい、実在する決して冷めない悪夢.... 「ランダムに選ばれたクラスメイト42人、殺し合わせて最後に残った一人だけ助けよう」 最後に残った「一人だけ」究極の椅子取りゲーム。 協力を求める者、納得いかないと国に反撃を試みる者、単独で自分を鼓舞する?者 ...この悪夢を受け入れて闘う事を決意する者。 非常なルールと首輪型爆弾「24時間誰一人死亡者がいない場合、戦闘放棄として全員爆破」 与えられた様々な武器、フォークやナイフから、ショットガンやマシンガン.... 一人死に、また一人、12時間ごとに流される死亡者放送.... 「誰かが、このゲームに乗ったの?」 42人いたクラスメイトは....一人また一人減って、そして.........残った一人は? | 感想 | スナップ・ゲーム | ||
これは「設定の勝利」でしょう。内容も良く、とても読みやすいしお勧めです。 貴子が死んだ時に泣かない奴は人間じゃねぇ。 映画にもなる著名作品なので有名ですが、元々色々と曰くを持った作品です.... 中学生同士がが殺しあうとういう内容に 嫌悪感を持った審査員の方々が、最終選考まで残ったこの作品を黙殺し、 後に書きなおした作品も黙殺。 その後、そういった作品があるという噂は口コミで広がって、 紆余曲折あって大田出版さんから発売されると一気に売れたそうな...... 詳細は知らないので聞きかじりですが。 社会モラルへの影響なんて、たいした事考えて無いで本読んでる私ですが、 この本は殺人が楽しいとか、自分だけが生き残りたいとか、そんなテーマの本じゃないと思います、 束縛された国家へのアンチテーゼや、極限状態での人の選択を思考させる意味ではいい本だと思います。 殺しあいを部隊にしてますが、殺伐とした中に友情とかも描かれているし、そんな事してる暇が あるならTVのバラエティの企画内容にでも抗議しててください、って感じっす。 | 感想(ネタバレ) | 大阪・梅田にて | ||
面白いです、貴子の死ぬ場面では何気に感動.... ちょっと終り方が中途半端というか、納得いかないですし、 スーパーマンのような連中が多いのも多少.... でも、読みやすさと展開の急速さ、理解しやすさから見ると傑作なのは確かです。 | KeyWord:桐山和雄 | 脳男 | ||
「俺には時々、何が正しいのか、よくわらかなくなるよ....そこで俺はコインを投げたんだ。 表が出たら坂持と戦う、そして........」 | KeyWord:千草貴子 | 強きで勝気な... | ||
「せめてちょっとだけ、抱き締しめてて、すぐ.......終るから。」 | KeyWord:川田章吾 | この物語の本当の主人公 | ||
「しかし、とにかく、今は無理だ、俺のみたところでは。 今いろいろ言ったとおりさ、この国は狂った国家だが、よくできている。とても、よくできている」 「そう、難しい、とても。訊いたな、七原。 なぜ俺たちを信じるのかと?最初あったとき? 俺はいったはずだ、おまえたち、とてもいいカップルに見えたと。 それはほんとうだ。そう見えた。 だから俺は、もう、無条件で、おまえたちを何とか助けてやりたいと思ったんだ」 |